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130823 あいちトリエンナーレ2013並行企画 高北幸矢インスタレーションvol.2「落花、夏の夢。」@古川美術館爲三郎記念館(名古屋)

トリエンナーレだけじゃないっっー(ネタバレしています)♪

 

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さてさて、

前回の長者町エリアに続いて、今回はなんと並行企画~

以前、横浜トリエンナーレをご紹介したことがありますが、

その時の三溪園な感じ♪

古川美術館分館 爲三郎記念館は、

日本ヘラルド映画の創業者古川爲三郎の旧邸宅。

初めて伺いましたが、名古屋の住宅街に、

決して大きくはないけど、素晴らしい日本庭園と、

茶室 知足庵(ちそくあん)、数寄屋造りの邸宅。

結局、時間がなくて、美術館には行けなかったけど、

ここだけで、ずっと過ごしたい場所でした~

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そんな中、高北幸矢さんのインスタレーションがまた、素晴らしい…

高北幸矢さんは、この春まで、名古屋造形大学学長だったデザイナーさん。

ちょうど、高北さんも会場にいらして、お話させてもらうとともに、

パンフレットにサインまでもらっちゃいました

デザイナーさんなので、インスタレーションはほぼ未経験とのこと!

以前、こちらで一度したことはあるということでしたが、

学芸員さんに、どうして高北さんにしてもらうことになったのか、聞きたかった―。

デザイナーという、ある意味畑違いの作家さんに、こんなインスタレーションを想像できたのか?

すっごい見る目があるな…。素晴らしい

素晴らしい建物と庭園の中に

バルサ材で丹念に花びらを彫り、

赤と黄のアクリルガッシュで彩色した「椿」が目を惹きました

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畳に彩色してましたー。畳がキャンパスなんて…。

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茶室知足庵内。外からだけ見られます。

残念ながら、建物内は、写真撮影不可でしたので、

外などの写真だけですが、お裾分け♪

10/6までですので、是非

あいちトリエンナーレのチケットで、割引になりますよー

古川美術館爲三郎記念館 HP

http://www.furukawa-museum.or.jp/show_exhibit

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130821-23 あいちトリエンナーレ2013 雑感@長者町エリア&130821備忘録

やっぱり長者町が面白いっ!(ネタバレしています

 

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さてさて、

三年に一度のあいちトリエンナーレに行ってきました~

第一回の三年前に行って、とっても面白かったんですー♪

第二回の今回も、長者町エリアが一番面白かった~

まずは、近くの伏見地下街への入り口がこれ♪

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地下も、こんなことになっていました

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ここに立ってみると…

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こうなんですが…

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実は、こういうふうに描いてあります
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街中の壁面は、大きなキャンパスとなり、いたる所に…

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そんな中、気になったものを、ピックアップすると…

①C-10 中部電力(株)本町開閉所跡地 「STUDIO TUBE」 (Nadegata Instant Party

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いやー、面白いっ!!

仮想の特撮スタジオが、無くなるという「体」で、

廃ビルの中があまり使えなかったのか、

主に外側を使い、十章のストーリーを紡いでいました

例えば、一章では、「黒猫大江戸絵巻」という

あくまでも架空の映画をここで撮影したという「体」で、撮影備品などを展示。

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建物の外側に這わすように、仮組みの階段があって、

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撮影した映画の紹介が続きます

緑色の「道」は、十章のエンディングで分かります。

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二階には、映画に出てきたゾンビと記念撮影が出来るところもあります(笑)

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で、最後には、ビルの内部に誘導され、エンディングのメイキング映像が見られる訳です。

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建物の内部は、不思議な木組み?が残っていて、

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使わない手はないので、多分、使う許可が下りなかったのでしょう。

そう考えると、本当に、よく考えた構成で、素晴らしい世界観を作り出しています

いやー、中崎透山城大督野田智子のユニット最強

②C-1 八木兵丸の内8号館 THE WE-LOWS/ザ・ウィロウズ (奈良美智と彼の仲間たち)

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元々は、ガレージだったという場所に、

奈良さんが、カフェを作っちまった!!!

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2006-7に開催された金沢21C美術館では、アトリエを再現していましたが、

とうとうここまで来ましたか…。すっげ…

今回のあいちトリエンナーレの唯一の難点は、

面白い作品ほど、「撮影不可」だったことっ!!!!!!!!!!!!!

勿論、ここも…

なので皆さん、必ず見に行ってください

特に、奈良ファンは、見ないと必ず後悔しますぞっ

カフェなので、お茶や食事もできます

中にあるものは、奈良さんの私物やセレクトしたものや、

仲間の作品や、かかっている音楽も奈良セレクトという気合の入った空間

「コシバ食堂」のロゴなんかも、モチロン

突っ込みどころ満載で、ここだけでずっと見ていたかった…

③C-04 八木兵丸の内8号館 まぼろし喫茶 菅沼朋香

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これもとっても面白かった~~~

戦後すぐ?の名古屋の喫茶店を再現しているのかな??

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まあ、ディテールにこだわっていて、ヘビロテでかかっているレコードが、

な、な、なんと菅沼さんが作ったという「長者町ブルース」(爆)

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今でも、耳に「長者町ブル~ス♪」が残っていて、癖になりますゾ

そして、ボランティアのおばさま(だんごばあちゃん)も、とても素敵でした

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以下は、まあまあ目を惹いたところです♪

④C-10 アートラボあいちBF (西岳拡貴)

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尾瀬の道みたいな感じで、

編んである黒いゴムの中を渡っていく。

独特の匂いが地下に充満して、長くは居られない…。

⑤アートラボあいち2F Draw the World (六人の若手作家のうちの玉山拓郎

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ピンクの箱の中に表現。

空間構成は、なかなか面白い

あとは、作品単体ごとのパワー・完成度があれば

⑥C-03 八木兵丸の内8号館3F 鳥と魚のための竹島 (ケーシー・ウオン)

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中国人(香港)ですねーらしい彩色(笑)

⑦C-06 八木兵6号館1F  (シュカルト)

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セルビアのアーティストグループ。

内戦時に書いた詩が目を惹きました♪

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これは、「インターネットという檻(ゲージ)に囲まれて、

ひきこもりという時代(エイジ)を生きる」という意味。

10/27までですので、是非

そして、このあと、他のエリアも順次アップします

あいちトリエンナーレ2013 HP

http://aichitriennale.jp/index.html

あいちトリエンナーレ公式ツイッター

https://twitter.com/Aichi_Triennale

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130825 地蔵盆ジャズライブ@神宮寺(松本)

地蔵盆って知ってます?

 

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さてさて、

ゆこもりの菩提寺である神宮寺の

ジャズライブに行ってきました~

しかも、地蔵盆という名目の!

地蔵盆というのは、8/23、24、25に行われる

地蔵菩薩のお祭りで、神宮寺にも入口にお地蔵様が祀られています。

なので、ライブ後には、お地蔵様の前で、読経がありました~。

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で、ライブは、プロジェクト「信州ジャズ」によるもの。

「信州ジャズ」は、安曇野出身のピアニスト伊佐津さゆりさんと、

ドラマーでプロデューサー平井景さん、アコースティックバスの安カ川大樹さん、

フルートの坂上領さんからなるグループ。

いやー、斬新で、楽しい演奏会でした

今回は、昨年リリースしたCD「Field」からの演奏が中心で、

ゆこもりのお気に入りBest3は…

①木曽節アレンジ

すっごい斬新!

特に、フルートの坂上さんは、

もうフルートというより、日本の「笛」に聞こえました~

②Night Train (Feild収録曲)

とても華やかな、ジャズらしい曲

③Dream Map (Feild収録曲)

これもよかったー

神宮寺はこの後も、

津軽三味線の高橋竹山のコンサートが10/5(土)15時~と、

11/4には、永六輔さんのお話会もありますですので、是非

詳細は、神宮寺まで。

神宮寺 HP

http://www.jinguuji.or.jp/

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130812 メアリーブレア原画展@松本市美術館(松本市)

子どもが楽しそうでした♪

 

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さてさて、

松本市美術館で開催中の展覧会に行ってきました~

普段なら、行こうか迷う展示だったのですが、

甥っ子姪っ子が遊びに来ていたので、

まさしくピッタリな企画展

ただ、甥っ子は、さあ~っと見て、

「僕は見たからねっ!」、「○○でまってるからねっ!」と

早々と手持無沙汰になってました(苦笑)

メアリー・ブレアは、ディズニー・スタジオで活躍したアーティスト。

「シンデレラ」「ふしぎの国のアリス」「ピーター・パン」の

コンセプト・アートを手掛けました。

アーティストとして、妻として、

そして母としての“しごと”をこなした職業婦人の先駆け

スタジオジブリが所蔵する作品を中心に見られて、

実際に出版されたブレアさんのいろんな絵本も見られますし、

塗り絵も出来ますよー

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3パターンほどありました♪

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結構な画伯もいましたねー

姪っ子は、こんな感じ

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私も、小さい子が塗った風に

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9/29までですので、

ディズニー好き、メルヘン好きな方は、是非

そして…

結局、最後は水遊びになりました(苦笑)

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メアリーブレア原画展 HP

http://www.maryblair.jp/

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130818 生誕120年 宮芳平展 ~野の花のように~@茅野市美術館&第二回清水高原アートフェスティバル(山形村)

祈りと静寂と荒々しさと

 

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さてさて、

茅野市美術館の展覧会に久々に行ってきました~

茅野市美術館は、この時季、

地元に根ざした作家を紹介する、いい企画展をするんですよー♪

2010年は藤森照信展、2011年は、松樹路人展、2012年は小堀四郎展

そして今年は、宮芳平展です。

宮芳平(1893-1971)さんは、

長野県諏訪で美術教師の職に就き、諏訪で35年間の教師生活を送ります。

退職後は教え子や知人から、アトリエ兼住居を贈られ、終の住処となりました。

なんていうんだろう…、

ルオーとかに通じる、「祈り」の静謐さと、

自然を題材にした、荒々しいタッチの作品と、

その時々の自画像の変遷が面白く、目を惹きました

気になったものを、ピックアップすると…

①海 その2 (油彩 No.82 1959)

Umi_sono2
(WEBより転載しました)

絵の具を厚く塗り重ねて、

これでもかっ!と荒々しく海を「青」で表現している上には、

太陽の「赤」とそれを縁取る「黄」がとてもお気に入り

どうも、1950年くらいに入ると(宮さん50代)、

厚塗りがメインで、モノによっては、

何が描いてあるかわからない抽象の世界になってきていました。

②椿 (油彩 No.6 1914)

Tubaki
(WEBより転載しました)

この作品は、エポックメイキングなもので、

第8回文展で落選し、審査委員の森鴎外に落ちた理由を聞きに行って、

そこから、鴎外とのご縁ができ、

鴎外も宮さんを題材に短編小説『天寵』を書いたそう。

本当に、なんで落選したんだろう…、と思える魅力的な作品

この頃は、スーラチックな点描の作品が目立ちました。

③接吻などのペン画シリーズ (ペン No.151~166 1921~22頃)

とても細密

また違う雰囲気で、よかったですよ♪

④自画像いろいろ (1914~1950頃)

Jigazou1914
(WEBより転載しました)

その時々で、いろんなタッチと色彩、そして、顔色!

1914年の自画像なんかは、やっと入った藝大の頃だからか、

ちょっと自信ありげな若者の生意気な感じ(笑)

1916年になると、身辺にいろいろあったのか、物憂げな感じ、

1919年のものは、赤+黄で彩色して、燃えていました

1950年頃の自画像は、疲れて覇気のない感じ…。

画家さんは、結構自画像を描く人がいますが、面白いですねー

9/1までですので、是非

そして、このあと、練馬区立美術館、島根県立石見美術館、新潟県立近代美術館、

安曇野市豊科近代美術館と、全国5館をめぐる巡回展です。

茅野市美術館 HP

http://www.chinoshiminkan.jp/museum/2013/0802/index.htm

宮芳平展 チラシpdf

http://www.chinoshiminkan.jp/museum/2013/0802/image/20130802cmoa.pdf

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130802 榮久庵(えくあん)憲司とGKの世界~鳳が翔く~@世田谷美術館(用賀)&130802 備忘録

かっこよかった~♪

 

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さてさて、

世田谷美術館の展覧会に久々に行ってきました~

相変わらずアクセスが悪い…

受付の人が、おじいちゃんに、

アクセスのことで、クレーム受けちゃうところを偶然見ちゃうくらい

結構、言われてるんだろうなー

私は、新宿から、小田急線で千歳船橋まで行って、

そこから、分かりづらい住宅街を、20分ほど歩いて行き、

帰りは、渋谷に出たかったので、

今度は用賀駅まで15分ほど歩き、東急で渋谷まで出ました。

用賀駅へのアクセスは、途中、「いらか道」という遊歩道もあって、

歩きやすいです♪勿論、バスという手もありますよー

で、本題。

今回は、榮久庵(えくあん)憲司さんという

ず~っと、第一線でご活躍のインダストリアルデザイナーの展覧会。

キッコーマンの醤油びんとかをデザインした人といえば、わかりますか?

いやー、カッコよかった~~~

いっろんなものをデザインしている人で、

でも、今回見たかった理由は、榮久庵さんが、お坊さんでもあるという不思議から

ちょうど、インタビューを受けている動画を見て、面白そう♪と思いました。

僧籍を持っている作家さんというのは、木工作家とか陶芸家とか、

ちょこちょこいらっしゃるんですけど、デザイナー!までいるとは…。

気になったものを、リストナンバー順にピックアップすると…

まず1章では、具体的な商品を展示してありました!

①しょうゆ卓上びん(1961)

Photo
(世田谷美術館HP より)

しょうゆびんを置いているアクリル?の台がキレイでした

②国際科学技術博覧会 総合情報案内所(1985)

高校生の時、筑波まで行って見た「科学万博」の案内所

懐かしー

③富山ライトレール(2003)

富山市には、路面電車が走っています。

それを、低床のカッコいい近代車両にしたのですが、

まさか榮久庵さんデザインだったとはー

④中央快速線(2013)

中央線の電車までデザインしていました~

⑤2016年東京オリンピック招致ロゴマーク(2008)

こんなお仕事までー。

⑥モンカフェ(2010)

ドリップ式コーヒーのパッケージですね。

他にも、ヤマハのバイクから、炊飯器、

メッカ巡礼者のためのものまで、ホントいろんなことをしています

1章と2章の間の通路も、不思議な仕掛けが…。

歩くと、センサーで、LEDブルーライトが点灯していくというもので、キレイでした

で、2章では、コンセプトモデルをいろいろと展示。

これがどれも、近未来ですごかったー

⑦触れる地球(2001-)

やっと抱えられるくらいいの大きさの地球。

スクリーンになっていて、多分圧力センサーが仕込んであって、

力をかけると、回転しましたー。

⑧Y125 もえぎ コンセプトモデル(2011)

自転車みたいにシンプルで、カッコよかった

⑨昇降式車いす(2012)

普通に載れて、目線まで上がる車いす

どうして今までなかったんだろう。

素晴らしいアイディア!!

⑩GK Robo 0(2013)

隻手の腕が、ドラを叩いていました!!

3章は、さらに、スケールの大きい提案。

⑪道具庵(2005)

野外に展示してありました。

入ってみたかったなー

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⑫月の庵(2005)

これは、欲しかった

夜の修験場というコンセプト。

塩ビフィルム製の球体の中に、机や灯りがありました。

⑬道具寺道具村構想(2006)

多分、今回のメイン作品。

中心の千手観音のような仏様の10本の手の上に、

天秤、薬研(やげん)、車輪、ランプなどが載っていました(笑)

Photo_2
(世田谷美術館HP より)

で、周りは、曼荼羅!

でも、全部、道具や機械に関するものでした

そして、最後の4章は、僧籍をお持ちの榮久庵らしい世界

⑭池中蓮華(2011)

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(世田谷美術館HP より)

全体の照明を落とし、ブルーライトにしてありましたー

ところどころ、蛍光色のオレンジや黄で着色した紙製?の蓮が、

一面に咲き乱れ、下半分が鏡、上半分が映像で、古都+星月

とても、幻想的でしたー

9/1まで開催中です。

アクセスは悪いですが、行く価値は十分ありますので、是非

追記 8月中の金土には、100円で出来る

ワークショップもやっていますよー♪

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世田谷美術館 HP

http://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/exhibition.html

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130802 プレイバック・アーティスト・トーク展@東京国立近代美術館(竹橋)

こういうのこそ、面白いです~♪

 

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さてさて、

東京国立近代美術館(以下、近美)の展覧会に行ってきました~

最近、行く機会が増えたな、近美♪

近美が2005年以来、30回に渡り、

コレクション展に展示された作品の前で、

アーティスト本人が自作について語る「アーティスト・トーク」。

今回は、その中から、

とくに絵画に焦点をあて、作家12人のトークのダイジェスト映像と

当館コレクションの作品約40点とをあわせてご紹介しています。

どの映像も15~18分で、

しかも、3人一組を四ヶ所で同時並行で

順次映像を流しているので、

見たい作家を一度逃すと30分以上待たなければなりません。

全部見るのはとてもとても…。

でも、時間があったら、じっくり全部見たい企画でした

ゆこもりは、ギャラリーを始める以前から、

作品を見る時、「作り手は、どうしてこれを描いた(作った)んだろう?」と、

思う方でしたから(苦笑)

まあそれがそのまま、今のギャラリー運営に出ていると思います。

なので、今回のこの企画は、まさにゆこもりど真ん中

限られた時間の中で気になった作家さんの作品や言葉を挙げると…

 

小林正人 (作品:Unnamed #7 1997)

Kobayashi

映像全部は見られなかったけど、一番、哲学的に感じた作家さん。

言葉が、断定的で、作品に思想が込められている感じを

ひしひしと感じました

「この作品は、彫刻ではない。なぜなら、絵画の正面性があるから。」

「人が生きているこの世の中に、完結したものはひとつもありません。

この作品は、完結しない世界でのあるひとつの完成の仕方なんです。」

「人は形を作る。決して完成されない世界の中で、何かを完成させる。

つまり、物はたまたまある形をとっているわけです。

”奇跡的に”と言ってもいいかもしれない。」

岡村桂三郎 (作品:黄象 05-1 2005)

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Okamura2

今回の12人の中で、唯一知っていた作家さん

やっぱり、映像全部は見られなかったけれども、

力強くわかりやすい言葉が印象的でした♪

作品のキャンパスは、普通の巾10cmほどの板を繋げたものでしたっ!

線も彫ってあるし、まるで版画みたい(笑)

一種、彫刻のジャンルに踏み込んでいる気がしましたー

「絵を描くことは、呪術的。」

「絵を描くことは、自分の力で削り込んでいく画面に”念”を入れる行為。」

 

堂本右美(ゆうみ) (作品:Kanashi-11 2004)

Domoto

今回一番お気に入りの作品ー

どこかで見た気がするなー。

黒い太い線が特長的で、一度見たら忘れないインパクトのある絵です♪

これは、映像、全部見られました♪

作品自体は、堂本さんだけ一点のみの展示。

この作品は、

「花瓶から八方にチューリップが垂れているイメージ」なんだそう。

でも、おばあちゃんが、背を丸めて座っているようにも見えます(笑)

「キャンパスの上では、描いているうちに自然に体が動いてくるっていうか、

形が決まってくるんですよ。自ずと。ちゃんと、キャンパスの前に立たないと描けないというか

燃え上がってこないんですよね。モニター上ではこうはいかないです。

あるのは、情報だけですからね。」

そうか…、確かにあっても視覚情報だけですもんねー

そういえば、以前、桂さんが、楠を彫ると香りがいいって言ってたけど、

そういう五感に訴えるものは、大切なんだろうな…。

辰野登美子 (作品:Untitled 95-9 1995)

Tatsuno

長野・岡谷出身の画家さん

やっぱり、どこかで見た気が…、

と思ったら、見れなかったけど、以前、写真家柴田敏雄さんと、

展覧会をしていて、絵の方が辰野さんだったんですねー。

うまく言えないけど、何か心にひっかかるというか残る作品…。

「この作品は、制作の過程の中でずいぶん変貌してきて、

やっと捉えられた形だと思います。~中略~

あくまでも内側から発せられた形でありたいと、

そんなことを願いつつ描いた作品であるわけです。」

秋岡美帆 (よどみ そよぎ ながれ 1998)

Akioka

NECO(New Enlarging Color Operation 拡大作画機)で写真をプリントし、加飾。

なんといっても、楠を被写体にした「よどみ そよぎ ながれ」の三部作がよかった~

秋岡さんは、この楠の素晴らしさに心打たれ、12年間撮り続けたそう!

よほど、運命の出会いだったんだろうな…

長沢秀之 (生命体 2008)

Nagasawa

やっぱり初めてみた画家さん。

何を描いているか、「?」だったけど、

映像は示唆に富んでいました。

「今、非常に重要だなと思うのは、言葉の問題なんですね。

ぼくらは自分の絵を描いて、それを日本の言葉で語っていかなくてはいけない、

そういう風な意味での言葉なんですけどね。~中略~

もう少し自分たちの言葉で具体的に語っていかなくちゃいけないんじゃないかな、

という風なことを本当に強く思います。」

「最近の自分のことを考えると、肉体はあるけれど空っぽな肉体の作業なんじゃないかな

と思っています。~中略~ただの空っぽさとはちょっと違うと思っています。

そういう空っぽさの中から、色のようなもの、あるいは色気のようなものが

にじみ出てきたらいいかなと思って、制作を続けています。」

日高理恵子 (樹を見上げてⅦ 1993)

Hidaka1

Hidaka2

タイトルの通り、樹を見上げて描く作家さん。

ゆこもりの敷地にも、ケヤキの大木があるのですが、

まさしく、この絵の感じ!と思い、親近感が湧きました

秋岡さんといい日高さんといい、

木々からインスパイアされるんだなあと、思いを新たにしましたねー。

「ここ数年の私の中では、見つめれば見つめるほど、ひとつの枝が、

すごく遠いようにも、とても近いようにも感じられて…

その距離感を感じる不思議さに、とても惹きつけられるところがあって。

~中略~ 一枝一枝を描くという作業を繰り返していくことによって、

その向こうにある空という空間、描くことが出来ない空間が

立ち現われてくることを求めているというか、そこに少しでも近づくために、

私は樹を見上げて描いているような気が最近すごくしています。」

今回は、初めて見た画家さんばかりだった

当たり前ですけど、

皆さん、いろいろ考え、真摯に試行錯誤していらっしゃるんだなあ、と

あらためて知った次第です

で、この展覧会、実は…、本日までです…。

報告遅れてすみません…

是非また、やってほしいなー。

アーカイブスの素晴らしい活用方法だと思いました

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