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130323 アートフェア東京2013@東京国際フォーラム(有楽町)&130323 備忘録

2010以来でしたー♪

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さてさて、

おととし以来、二度目のアートフェア東京です♪

行きたいけど、「チケット降ってこないかな~」と、

ツイッターでつぶやいたら、お世話になっている作家さんから、

よかったらどうぞ!と、譲ってもらえました~

超ラッキー♪♪

伊藤さん、ありがとうございましたっ!!

相変わらずのすっごいブース数で、

迷いながら、3時間弱でどうにか一通り見れましたー。

順に、気になったものを書いていきますと…

①木彫 坂田源平蔵丘洞(京都)

Sakata1

Sakata2

Sakata3

Sakata4

 

どこかで見た!!と思ったら、木津川アートで見た!!と、

すぐ気づいて、嬉しくなりました~

やっぱり、ほっとかないよねー。

陶芸のお家なのに、彫刻家になったとのこと。

会って、お話ししてみたいな…。

②平面・立体 小澤香奈子ギャラリー戸村(東京)

Ozawakanako1

Ozawakanako2

Ozawakanako3

きゃわいい

ひきこもり系(ゆこもり勝手に命名)の作家さん

この人は、いいですよぉ~~♪

黒の立体は本漆で、仕上げをしたりと、

いろいろ挑戦中とのことで、頑張ってほしいナ

③平面・立体 山崎龍一satellite(岡山)

Yamazaki1

Yamazaki2

Yamazaki3

Yamazaki4

以前も、越後妻有トリエンナーレで紹介したり、

ゆこもり一押しの作家さん

この方が、元祖ひきこもり系です

ほんと、いい味出してます

④鋳金 畠山耕治ギャラリーこちゅうきょ(東京)

Hatakeyama

紙刀、つまりペーパーナイフを

普段は作ったことのない作家さんお二人に

こちゅうきょさんが、オファーするという大胆な、というか、素晴らしい企画

やられたー、と思いました。

畠山さんに、ペーパーナイフなんて、誰が思いつくでしょう…。

一本10万以上する作品は、二日目で既に完売…。

そりゃそうだ、もう二度と作らないだろうから。

こういうオファーをしたいものです。

⑤銅細工 coopers早川gallery seek(東京)

Hayakawa1

Hayakawa2

以前、松屋銀座で拝見して、面白かった作家さん♪

お父さんと、息子さんが共同で制作するという、珍しい作家さん。

ほんと、独特の世界観で、宮崎駿とかが、好きそうと思ったら、

押井守監督の依頼で、愛知万博「愛・地球博」にて、

企業館「夢みる山」のテーマゾーン「めざめの方舟」の

入口オブジェを制作、展示したそう。

⑥物故陶芸家 加守田章二@中長小西(東京)&黒田陶苑(銀座)

くしくも、近現代陶芸の超有名画廊に、

加守田章二の面取の壺があった。

黒田陶苑は、銀彩で珍しく、

中長小西は、面取の一面一面の面積が小さく珍しい。

うん百万なんだろうなー。しっかり売れていた。さすが…。

⑦陶芸 トニー・ラベリックgallery St.Ives(東京)

ギャラリーセントアイブスさんは、日英の民芸作家を広く扱うギャラリーさん。

だが!今回のトニーさんは、まったく民芸と関係ない

斬新な作品でビックリ!!

店番をしていた店員さんも、異色だと言っていたなー。

⑧陶芸 増田敏也水戸忠交易(東京)

Masuda

以前に、どこかで見て、衝撃を受けたなー。

水戸忠交易さんは、ルーシー・リーを扱うので有名ですが、

ルーシー・リー作品の中に、これがひとつだけあったので、

さらに、目立ってました(苦笑)

増田さんは、大阪芸大の金属出身なんですねー。

その他にも…

⑨平面 秋山泉小林画廊(東京)

磁器を細密画で描くという作家さん。

特長的なので、どこかで見た覚えが…。

⑩平面 渡部満ギャラリー玉英(東京)

奈良美智ばりの少女が印象的な作家さん。

いろんなところで、見かけますが、実物は初めてかも…。

⑪彫刻 天野裕夫椿近代画廊(東京)

ブロンズと陶を合わせた、大きな彫刻が印象的だった。

多摩美の客員教授をするほどの作家さんだった…。

そして!すごくよかったのが、

A.P.J. Artists -Za collection- Vol.2

50人の作家さんに作品、一品ずつを出品してもらっていて、

超有名作家や美大教授の中に、

ゆこもりで企画展をやってもらった

⑫神代(こうじろ)良明さんも新作を出していましたー!

いままでの神代さんは、ガラスの塊が特長的だったのですが、

今回は、球体で、しかも中がからっぽ!!

うー、やりましたねー、神代さん

新境地を見ることが出来て、嬉しかったです♪

にしても、そうそうたる作家陣の中で、出せるなんて、すごい…。

扇田さん、岡本敦生先生、委さん、卓夫さん、寄神さんも出品!

高田洋一 

石や真鍮を使った小品のモビールが、よかった!!

松田隆作

新世紀工芸館で、吉川さんとやっていた作家さんだった!

竹のおがくずを使って、球体を作っていて

「おがくず?」と二度見した(笑)不思議だった。

吉田重信

彫刻家さんらしい。気になる作品だった。

このAPJというのは、

株式会社アートプリントジャパンのことだった!

Za Gallery 文京さんじゃん!!

以上、思い出せる限り、羅列しましたー

いろいろ刺激的でした

アートフェア東京2013 HP

http://artfairtokyo.com/

追記 そうそう忘れてた!

変なのが、動いてたから、驚いた(笑)

Mirrorballman1

Mirrorballman2

SNIFF OUT 2013のイメージキャラクター

「ミラーボールマン」だそうな

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130323 三輪壽雪・休雪― 破格の創造展@智美術館(虎ノ門)

本当に、本当に素晴らしいです…ㇵァ♪

 

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ポスターの写真は、当代・休雪さんの作品です。

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さてさて、

やっと!!三輪壽雪さんの展覧会に行けました~~~

(すみません、当代の休雪さんは、今回触れません…)

以前も、当ブログで、触れましたが、

壽雪さんは、大大大大大好きな作家さん!!!♪♫♫♪

(ちょっと、うざいテンションかもしれませんが、すみません…)

今回は、たった七点(うち一点は書)だったのですが、

それでも、1000円払ってでも、わざわざでも、

行った甲斐は十二分にありました~~

まずは、三輪壽雪さんのプロフィールのご紹介から。

1910年生まれ。

15歳年上のお兄さんが、十代休雪さん。(のち、休和さん)

31歳の時、二週間余り、川喜田半泥子に弟子入り。

45歳から、陶号「休」を款し、自作を発表し始める。

47歳で、日本伝統工芸展で初入賞。

(55歳 ①制作)

57歳 十一代休雪を襲名。

(59歳 ②制作)

73歳 「萩焼」重要無形文化財(人間国宝)に認定。

75歳 「鬼萩」を日本伝統工芸展にて、初めて発表。

80歳 傘寿記念個展開催。

(87歳 ③制作)

88歳 米寿記念個展開催。

90歳 卒寿記念個展開催。

93歳 十二代に休雪を譲り、壽雪と名乗る。(⑤制作)

96歳 回顧展開催。(④⑥制作)

2012没 享年102歳。 

100歳近くまで、作陶して、出品されていたんですよっ!!

すごいっっ!!!

ではでは、陶六点を順に、触れていきますねっ!

①白萩手桶花入(1965)

Shuumatsu_pict_060726_05

撮影:竹本春二

これは、ゆこもりの人生にとても影響のある作品のひとつです…。

私には珍しく、写しまで、作ったことがあります(恥ずかしい…)。

見たのは、これで三度目かな?

毎回、新しい発見のある作品です。

今回感じたこと…

1)向かって右側面壁の荒々しさ!

いつも感じてはいましたが、写真でも垣間見れるんですけど、

右の上部に釉薬がうまくかかっていない所があるでしょ?

これは、ぶった切り方が荒々しく、少し切込みが入っているからなんです!

その勢いは、下にまで行っていて、土台に切込みが食い込んでいます。

これは、日本刀のようなもので、ぶった切ったんではないか、と。

右側面は、ザラザラしていて、釉がきれいにのってないんです。

2)左側面壁は、柔らかい感じ

右に比べて、釉薬もしっかりとかかり、どこか落ち着いている感じがします。

3)正面から見ると、全体がかなり右に湾曲している。

これが、絶妙な曲がり具合なんですよー♪

4)手桶の内側を削いでいる。

ここだけ、なぜか削って、凹みがあるんです。

勿論、軽くするということもあったでしょうが、

逆に、手の部分が、ヘタる可能性はなかったのでしょうか?

5)胴体部分の裏側に、横方向に指跡がある。

胴部分は、ろくろなのか??いやっ…。(誰か教えてっ!!)

写真は、左側からなので、柔らかい感じを受けますけど、

右からだと、違う印象になりますよー。

なんだか、剛柔相併せ持つ、興福寺の阿修羅像みたい!と思いました

本当に、これだけで、ご飯五杯はいけますね(笑)

②紅萩菱形水指 銘花篝(はなかがり)(1969)

Photo

これは、休雪襲名後の作品。

掛け分けがかっこいい♪

カタチも格好良く、なんていうか…、とにかく圧倒されました…。

③白萩灰被花入 銘猛虎(1997)

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撮影:竹本春二

これが、87歳での作品ですよー♪

結構、大きいんです。

ほのかな桃色がステキ

”猛虎”っていう割に、柔らかく感じるのは、私だけ??

④鬼萩割高台茶碗(2006)

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撮影:竹本春二

そもそもの鬼萩手とは、大道土、金峯土、見島土などの原土から、

精製した素地土に、途中で取り除いた砂礫を混ぜた、

粗い砂目の素地土で作った萩焼のこと。

ただ、壽雪さんは、さらなる土のザラザラ感のために、すっごい量の粗砂を入れ、

「休雪白」の縮れた釉とのコントラストを際立たせ、

十字割れさせたでかい割高台をつけるという、”暴挙”に出た訳ですねー

これを、70すぎから、チャレンジしちゃうんですから、ホントすごい…。

展示では必ず、高台の写真も掲示されています♪

よくある展示のように、鏡で見せるのをやればいいのになー。

鬼萩花冠高台茶碗 銘命の開花(2003)

Photo_4

この高台は、タイトルの通り、花弁のような、クローバーの葉っぱのようなカタチ♪

ちょっと奥まったところに展示されていたのが、残念…。

茶碗は、大きくないから、なるべく見やすくしてほしいですよね…。

⑥鬼萩窯変割高台茶碗(2006)

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これは、地階に降りてすぐに出迎えてくれる茶碗♪

とても、96歳で制作したとは思えない大きさ、豪快さ!!

高台が、二層に見えるのは、そういうふうに作ったからなのかな…。

以上、一時間余り見ましたが、①の前で、30分くらい居たかも…

3/31(日)までです。

本当に、見て欲しいです…。

智美術館 HP

http://www.musee-tomo.or.jp/exhibition.html

~個人的メモ~

壽雪さんの作品の画像を集めた、素晴らしいサイトがあった♪

やっぱり、ファンはこうするよねー

http://gensun.org/wid/1042910

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130323 所蔵作品展 「MOMATコレクション」@東京国立近代美術館(竹橋)

5/26までですよー♪

 

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イサム・ノグチです♪

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アントニー・ゴームリーです♪

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ジュリアン・オピーです。目がポチッとした絵で有名ですね。

これは、映像なんですよー。

さてさて、

東京国立近代美術館工芸館とともに

本館の方へもに行ってきました♪

企画展は、ベーコン展をやっていたのですが、

時間が限られていたので、所蔵展のみ。

それでも、甘かったー!!

すっごい、作品ばかりで、しかも、すっごい多い

見ていった順に、気になったものを羅列していきますと…

①岸田劉生 重文 道路と土手と塀(1915)

これは、確か美の巨人たちで、やっていた気が…。

坂道が壁のように立ちはだかる画面構成。

原田直次郎 重文 騎龍観音(1890)

これも、何かで見た気がします。

とても大きい画面で大迫力でした♪

萬鉄五郎 重文 裸体夫人(1912)

これも、とても有名ですよねー。

すっごい独創的な絵なので、忘れません

ヌードなのに、ここまでそそられないとは

そして!

④アンリ・ルソー 第22回アンデパンダン展に参加するよう芸術家達を導く自由の女神(1905-06)

これも、よく見ますよねー♪

上で飛んでいるのは、自由の女神だったのねー。

ほんと、ルソーいいわー。なんていうか、思わず微笑んでしまう感じ

ゆるいっていうか、ホッとするっていうか。

和田三造 南風(1907)

これも、美の巨人たちでやってましたねー。

とても、ガタイのいい男性が印象的な絵ですね。

関根正二 三星(1919)

これも、印象的な絵なので、どこかで見たことを覚えています。

似ているから、兄妹かなーとか思いました。

若干二十歳で、結核亡くなったんですね…。

古賀春江 (1929)

春江だけど、男性なんですよね。

この絵もどこかで見たなー。

不思議な構成の絵ですよね。

たしか、絵ハガキかポスターをモチーフにしていた気がします。

仲田定之助 首(1924)

始めて見ましたが、いかにも、キュビズムの白銅製の頭部彫刻。

なんだろう、気になりました♪

⑨ジョルジュ・ブラック 女のトルソ(1910-11)

茶のトーンが何かいい感じでした。

⑩ジョアン・ミロ 絵画詩(おお!あの人やっちゃったのね)(1925)

文字が、絵になるという、素晴らしい作品♪

やっちゃったのは、”おなら”のことらしいです(笑)

伊原宇三郎 香港に於ける酒井司令官、ヤング総督の会見(1943-44)

いわゆる、戦争画です。陰翳の感じが、印象的でした。

川端龍子 洛陽攻略(1944)

これも、戦争画ですね。

大きな仏像の足元で、軍人が手を合わせている象徴的な絵です。

小野竹喬 池(1967)

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竹の緑がとても鮮やか

杉山寧  (きゅう) (1964)

マチエールが凝っていて、カゼインに砂を混ぜているそう。

⑮横山大観 暮色 (1922)

これも、何かで見たなー。

朦朧体の感じが、幽玄で、どこか異次元に連れて行かれそう…。

⑯藤田嗣治 アッツ島玉砕(1943)、血戦ガナルカナル(1944)

藤田の戦争画で、かなり大きな絵です。暗かったです。

見れなかったけど、日曜美術館でもやりましたね。

12000点ある所蔵作品のうちの200点あまりを展示してあって、

それを一時間弱で見ようっていうのが、そもそものまちがいですよね(苦笑)

5/26までです。

皆さんはぜひ、時間に余裕を持って見てくださいねー

東京国立近代美術館 HP

http://www.momat.go.jp/Honkan/permanent20130124.html#advice

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130323 所蔵作品展 花咲く工芸@東京国立近代美術館工芸館(竹橋)

5/6までですよー♪

 

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さてさて、

またまた桜の名所にほど近い

東京国立近代美術館工芸館に行ってきました♪

桜満開の土曜日ということで、道も工芸館内もすっごい人!!

タイトルにふさわしく、折しもちょうど桜が見頃だったので、

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器も百花繚乱

前回も、ブログで紹介しましたが、

今回も、音丸耕堂さんが良かったナー。

堆漆木瓜香炉 乾漆盆付(1979)

四面の縞はもしかして、すべて堆漆なの??

すっごい、技術…。時間かかるだろうなー。

彫漆茶入(1964)

なんと言えばいいか…。

彫りが立体的なんです!!

これは是非、見て欲しいな~

~141129 追記~

朝日デジタル「彫漆紫陽花茶器」 音丸耕堂 どこに咲いているのか

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11260944.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_DA3S11260944

そして、初めて知ったのですが、

截金(きりかね)の斎田梅亭(さいた ばいてい)

截金の分野で初めて、重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された方の

截金菱花文飾筥(1979)

截金って、キレイだなーと、つくづく思いました

そして、今回、初めて見てよかったのが、

ガラスの石井康治さん!!

花影(1992) よかった…

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残念ながら、50歳でなくなってしまっている作家さん。

以前、うちに来て下さるコレクターの方が、

とても褒めているのを何度か聞いてはいましたが、本当にいい!!

花が散って流れていく様が、儚く表現されていましたー。

そして、今回のタイトルらしかったのが、

13代今泉今右衛門の色鍋島薄墨草花文鉢(1978)と色鍋島薄墨石竹文鉢(1982)。

花の意匠がキレイでした

前期は、4/14まで。一部展示替えがあって、後期が5/6までです。

是非ぜひ、見に行ってみてくださいねー

東京国立近代美術館工芸館 HP

http://www.momat.go.jp/CG/flower2013/index.html#outline

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130323 茶道具の美@静嘉堂文庫美術館(世田谷)

20年くらいぶりに見ることができましたー♪

 

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さてさて、

ちょうど、桜満開の東京にて、昨日まで開催されていた

静嘉堂文庫美術館の展覧会にやっと行ってきましたー♪

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松本から、高速バスで、渋滞もあって、5時間あまり…。

20年ぶりくらいに、行ったのですが、相変わらず遠い…。

静嘉堂文庫は、三菱二代社長 岩崎彌之助と、四代社長 小彌太父子によって設立。

中国の古典「詩経」の「籩豆静嘉(へんとうせいか)」からとったもので、

祖先の霊前への供物が立派に整うことを意味するそうです。

つまり、ご先祖への奉げものなんですねー。

国宝・重文が供物とは、さすが三菱財閥!!

名前の通り、初めは蔵書のために設立し、

その後、美術庫と鑑賞室を作り、美術館になったとのこと。

まあ、広い広い。

正門から、結構奥まで続くアプローチ。

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120周年ののぼり

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緑地に指定されていて…

ツバキが咲いていました。

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アプローチを抜けると、見えてきました!

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すぐに見えるのは、文庫の方。

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こちらが、平成4年に100周年を記念して建て替えられた美術館です♪

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静嘉堂文庫といったら、なんといっても、

①国宝「曜変天目(稲葉天目)」(南宋・建窯)ですねー♪

朝一で、行ったのですが、皆、曜変天目へ一目散!

20年前と変わらず、キラキラ輝いていました…。

それと今回は、外側の釉薬の垂れ具合の絶妙さにため息でした…。

”垂れ”が、流れ落ちず、溜まって、止まってるんですよね。

あの茶碗の正面は、もしかしたら、あの”垂れ”で決めるのでは?

(模様だと、どこかどこやら、同じようで、わからないし…)

もうひとつ、単体でブースに飾られていたのは、

②重文「油滴天目」(南宋・建窯)

形が、まさにあさがおのように開いて、大振り。

油滴は、ライトのせい?か、内側よりも外側の方が、

まるで、紅葉が始まった葉っぱのように、緑や赤の色が見えて綺麗…。

他にも、いいもの目白押しで、

③玳皮天目(南宋・吉州窯)は、

黒釉の上に白釉(灰釉)をかけることで、

まるで、亀の甲羅のように見えるんですが、

ほんと、どうしてこうなるんだろう…、という模様!

玳皮天目では、写真などでこれをよく見るので、代表的なものですね。

④灰被天目 銘埋火(南宋・茶洋窯)は、

小堀遠州所蔵だったもの。

灰被天目とか、茶洋窯とかは、初めて見た気がします。

刷毛で、銀色に見える縦のラインがさっ!!と入っていて、かっこいい♪

⑤灰被天目(毛利天目)(南宋・茶洋窯)は、

玉虫色で、何色と言っていいか分からない色合いがキレイでした。

⑥井戸茶碗 越後(朝鮮、16C)は、カイラギが見事!

堅手茶碗 銘秋かぜ(朝鮮、16C)は、

かなり沓っていて、初めに取り上げた人は、

よくこれに”美”を見出したなー、と思うくらい。

⑧御本雲鶴筒茶碗 銘玉鬘(朝鮮、17~18C)は、

下方が球形で、上が筒という、かなり変わったカタチ!

そして、長次郎!

⑨長次郎作 黒樂茶碗 紙屋黒(桃山、16C)は、

元々、博多の豪商 神屋宗湛が持っていたことからの銘。

長次郎にしては、かなり大胆なくぼみ、ヘラ目があり、、強い作為がありました!!

珍しい!!

⑩宗入(五代) 黒樂茶碗 銘山からす(江戸、17~18C)は、

筒茶碗で、かなり長次郎を意識したようなカセ具合。四筋のヘラ目。

⑪左入(六代) 黒樂茶碗(江戸、18C)は、

かなり大振りで、口縁の一か所を大胆に切って、違えていました!!

すげー♪こういうところが、樂家のすごいところだよなー。

江戸時代にこれをやってるんだから…。

茶碗が、25点出ていたんですが、半分近くも紹介してしまった…。

いや、それくらい、面白いもの目白押しだったんですよー

で、茶碗と同じくらい、目玉だったのが茶入

まずはなんといっても!

①唐物茄子茶入 付藻茄子(松永茄子) 大名物(南宋~元・13~14C)

これは、アニメ「へうげもの」でも、本能寺の変の焼け跡から、

拾い出しているところをやっていましたが、

本能寺の変、大坂夏の陣で罹災するも、塗師藤重籐元・籐巖父子の

漆繕いで、本当に見事に、傷跡は見えませんでしたっ!!

当時、松永久秀がこれを献上し、大和一国を安堵されるほどのものですからねー。

②唐物茄子茶入 松本茄子(紹鴎茄子) 大名物(南宋~元・13~14C)

これも、X線で見ると、バッラバラになっていて、

でも、見た目には、まったくわからないというもの。

修復への執念を感じさせました。

③唐物瓢箪茶入 稲葉瓢箪 大名物(南宋~元・13~14C)

とっても、かわいいカタチで、かなり小ぶり♪

④唐物茄子茶入 利休物相(木葉猿茄子) 大名物(南宋~元・13~14C)

飯を盛る物相という器に似ているところからこの名がついたそう。

⑤瀬戸芋子茶入 (古瀬戸) 銘雨宿 中興名物(室町・16C)

これは、本当に芋の子みたいなカタチ!

⑥膳所(ぜぜ)瓢箪茶入 銘白雲 中興名物(江戸・17C)

膳所窯は、遠州七窯のひとつ。

やっぱり、カタチがかわいかったー♪

ふう…、茶入も15点だったんだけど、

まあ小さいながらも、すごいもの揃いで、すごかった…。

で、次は、花入。

①青磁鯱耳花入 龍泉窯(南宋~元・13~14C)

胴部分二か所に、割れを修繕するための”鎹(かすがい)”が打ってありました。

かすがいを打ってあるものでは、馬蝗絆が有名ですが、

当時は、こういう修理法を結構やっていたんでしょうかねー。

②飛青磁不遊環花入 龍泉窯(元~明初期・13~14C)

飛青磁とは、釉下に鉄絵の諸色飛び斑文のある青磁のこと。

色がとても瑞々しくて、潤いがありましたー!

③三島たんぽ花入 (朝鮮、15C)

俵型の面白いカタチ♪三島の柄も細かい。

他にも…

★伝 大西浄清(京・大西家二代)作 舟形釜 (江戸、17C)

すっごい面白いカタチ♪

よくあんな複雑な形を作れるなー。

★呉須染付菱馬水指 (明、17C)

カタチが六角形で、ひし形!絵は稚拙だけど、カワイイ♪

★黒田宗伝(2代)作 竹水指 (昭和初期、20C)

鹿児島田ノ浦の竹の根に近い太い部分で、水指を作っている!

すごい大きいので、びっくり!

内側は、黒塗りしてあるらしい。

ふへー、本当に怒涛の作品ラッシュだった…。

お腹いっぱい(笑)

思い切って、見に行ってよかったー。

岩崎父子のすごさをつくづく感じました…。

静嘉堂文庫美術館 HP

http://www.seikado.or.jp/index.html

この感想が書かれているブログが、画像も満載で見やすかったです♪

http://ameblo.jp/tonton3/day-20130214.html

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130324 田中一光うつわ展 青の主題による変奏曲<第4変奏>@グレインノート

31日までですよー♪

 

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さてさて、

ゆこもりでも、今年11月(仮)に個展をお願いしている

田中さんのグレインノートさんでの個展が、

31日(日)まで、絶賛開催中です♪

今回の田中さんは、思い切りましたよー!

技術的なことに目途がついたということで、

満を持して、模様が付きました!!

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これは、結構大変なことで、手間がかかり、面倒なのです。

でも、田中さん、模様を付けたかったんですねー。

写真で見て頂いた通り、とてもカラフルで、ポップな空間でした

あと、濃い茶色(こげ茶)の釉が、

一瞬何色か分からない玉虫色的な雰囲気で、とても目を引きました~♪

個人的には、新作のワインカップが可愛かった♪

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是非ぜひ、見に行ってみてくださいな

田中一光製陶所 HP

http://tanakaikko.exblog.jp/

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130324 トーク&シンポジウム「ある五人による 豊かな響宴」@あがたの森音楽堂

とても示唆に富んでいましたー♪

 

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Okinadou

さてさて、

FMラジオや松本経済新聞さんや市民タイムスさんで見かけて、

行こうと思っていたイベントに行ってきましたー♪

当日、場所をてっきり、おきな堂さんだと思っていたら、

あがたの森だということで、少し遅れて到着

少し始まっていましたが、どうにか間に合いました…(田中君ありがとうー♪)。

イベントの詳細は、おきな堂さんのHP松経さんの記事を見てもらうとして、

今回、ゆこもりが気になったのは、チベット医”アムチ”の小川康さん

私もいろいろやってはいますが、まあ薬剤師として、

すっごい経験の持ち主で、唯一無二の存在でしょう。

ゆこもりには、「発心」とか「ちゃぶ台返し」とか、

心に染み入る”言の葉”が沢山でした…。

コーディネーターのおきな堂木内さんにも、

イベント終了後に全く別なところで、ばったりお会いしてびっくり♪

おきな堂の80周年記念と銘打って、

こんな素敵なイベントを企画した木内さん、素晴らしいです♪

おきな堂さんの自社農園でできた野菜の料理、食べに行かなきゃ

また、こんな企画楽しみにしています!!

3/28 続きに追記してあります。

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130324 平成24年度信州大学美術科卒業記念展@松本市美術館

偶然見ることができましたー♪

 

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さてさて、

偶然通りかかったら、やっていたので、見れましたー

今年は、いろんな卒展が見られてラッキー

信州大学教育学部は、長野市にあるので、

基本、長野市で卒展をするわけですが、去年も松美でやったそう。

美術科は、10名ほどで、展示スペースも松美で一番狭いところでしたので、

今まで見た卒展で一番質素なものでした。

まあ、作家さんになる人もいないのでしょうから、こういうふうになるのでしょう、ね。

でも、見れて、嬉しかったです♪

中におひとり面白い作品を作っている方がいました。

立石愛香

「DESTRUCTION/RECONSTRUCTION」

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潜在意識と顕在意識についてのものなのかな…、とか考えて見ていると、

制作者さんがいきなり、「作品、引き取りませんか?」と(苦笑)

大きくて、置き場に苦労しているみたい

それと、作る時にすべてを込めるので、

作品にはそれほど思い入れはないとのこと。

確かに、そういう作家さんはいますねー。

そういう時は、作品を気に入ってくれる人とうまく巡り会えるといいのですが、ね。

4月からは、制作活動をするわけではないようなので、残念…。

作品を、続けて見てみたい方ではありました。

信州大学 美術科 ツイッター

https://twitter.com/shinbijjjut

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2013 4/20(土)~5/26(日) ウエダキヨアキ展Ⅲ 「いろんなカタチ」 開催しますっ!(4/15 イベント追記しました)

大変お待たせ致しました…。

 

Ueda3_syasinmen

ゆこもりは、先祖代々の土地と建物にて、

2004年4月、企画展を開催するギャラリーとして、始まりました。

つまり、今年で10周年

昨年はちょっと、お休みを頂きましたが、

今年から、徐々に、ゆっくりとですが、新たな歩みを始めようと思います。

その第一弾として、

今まで、2008年2010年と企画展をして頂いた

ウエダキヨアキさんに、三回目の個展をやって頂きます

以下は、その詳細です♪

ウエダキヨアキ展Ⅲ 「いろんなカタチ」

4/20(土)~5/26(日) 休廊日 火・水

(火・水に来店希望の方は、あらかじめご連絡下さい)

10:00~18:00 入場無料

前期:4/20(土)~5/6(月・休)

Ueda3_installation_ver

インスタレーションをメインに、フタモノ、マグ、カップなど、

いつものウエダさんらしい器が並びます。

後期:5/9(木)~5/26(日)

Ueda3_utsuwa_ver

ゆこもりではお馴染みのフタモノ、カップを中心に、

新作の金彩作品、酒器、台皿など、新たな作品が出品予定です。

作家在廊日 4/20、21AM、5/25、26 

ゆこもりでは、三回目の個展です。

元々画家であるウエダさん。

その独自の感性で、器だけでなく、

オブジェなどのインスタレーション作品も制作されます。

今回は、前後期に分け、器のみならず、

インスタレーション作品も展示いたします。

フタモノ・カップなどの器とともに、

ウエダ作品の深淵なる世界を、ぜひご高覧ください。

~イベントのお知らせ~ (4/15 追記しました) 

4/27(土)、5/11(土) 11:00~15:00

中村露草先生より、野点にて、一服さし上げます。

ウエダ作品との饗宴をお楽しみください♪

薄茶一服300円 予約は不要です。

 

~作家略歴~

1960 姫路市生まれ

1982 名古屋芸術大学卒(洋画科)

1984 名古屋芸術大学美術研究科修了

1985 国画会展、中部国画会展出展

1986 中部国画会展奨励賞 伊藤簾記念賞展

1987 中部国画会展新人賞

1989 中日展出展

1992 兵庫県展 佳作

1993        伊藤文化財団賞

1994 姫路市展 文化振興財団賞

1995        奨励賞

1996        奨励賞

1997        姫路美術協会賞

1997 西脇サムホール展 ギャラリーピクチャー大賞展 銀賞

1998 西脇市展 推薦賞

1999 川の絵画大賞展

2000 姫路文化連盟 黒川録朗賞。創作陶芸工房charly’s house設立

     ひめじクラフト・アートフェアに出展、以降実行委員として毎年参加

2008 朝日現代クラフト展 入選

2011 姫路市芸術文化奨励賞

現在、兵庫県姫路市在住。絵画、陶芸、現代美術の分野で全国にて作品を発表。

是非ぜひ、お楽しみに~♪♫♫♪

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130309 富山大学芸術文化学部卒業・修了制作展 GEIBUN4@高岡市美術館

いろいろあって、面白い展示でしたー♪

 

130309_geibun1

130309_geibun2

さてさて、

ちょっと、違う用事で、富山に行ったのですが、

タダでは転ばぬゆこもり(笑)、

初めて、高岡市美術館で開催中の

富山大学芸術文化学部卒業・修了制作展 GEIBUN4 に行ってきました~

富山大学芸術文化学部というのは、

元高岡短期大学(私なんかは高短(たかたん)が馴染むー)と富大が合併してできた学部。

高岡市美術館で卒展・修了展をするのは、4回目だそう。

今回は、いろんなゲスト講師を毎日呼んで、トーク&好評をするみたいで、

私が行ったときはちょうど、デザイナーの小泉誠さんが作品の前で、講評中でした。

130309_geibun3

高岡市美術館全体を使って、

平面あり、立体彫刻あり、勿論工芸あり、建築あり、

さらには、アニメーション、センサー作動のインスタレーションなどなど、

贅沢に展示していましたねー♪

まだ慣れていないのか、作家として出ていく人がいないのか、

そういう意識はないのか、よくは分かりませんが、

作家さんそれぞれのポートフォリオ(自分の作品をまとめた作品集)が一つもないのが残念…。

これは、学校側の意図なのでしょうが、何故??

面白い作家さんの他の作品も見たい!、歩みを見たい!というのが人情でしょう(笑)

(そのポートフォリオが凝っていたりしたら、それはもうっ!!)

それでは、ゆこもりが特に、気になった作家さんをご紹介♪

①造形芸術コース 野村一晟 「盲目」

130309_geibun4

造形芸術コースは、自画像と自由課題っていうのかな?の

二つを皆さん、展示していました。

その中で、野村さんは、自画像も、ルースリーフに描いていて、

目を引くのですが、絵自体がしっかりしているんです!

ゆこもりは、平面は好きなだけで素人なので、偉そうなことは言えませんが、

しっかり描いているところに、アイキャッチの工夫も凝らしているのだから、すごいー。

そして…、自由課題は、見ての通り、バカデカク拡大した”キャプション(絵の説明文)”!!!

そして、意味を知りたかったのですが、右上に見落としそうな小さな絵も…。

(意図からすると、この絵が真のメインということか…)

う~、工夫しまくってます

しっかり描けて、見せる工夫もするなんて、素晴らしいです

②デザイン工芸コース 渡邉進(しん) 「襲(Kasane)」

」と書いて、「かさね」と読むんですねー。

いろんな技法の漆の塗り方を重層にした、ということでしょうか。

渡邉さんは、漆を専攻していて、写真だとわかりづらいのですが、

とっても、表面の質感(マチエール)に凝ってるんです!!

130309_geibun5

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歯車ひとつひとつが、違う技法なんです…

130309_geibun7

副題に「変わり塗りを用いた異素材を組み合わせた表現の制作」とあり、

ご本人に偶然会えて、お話を聞けたのですが、

アクリル板を基盤にして、漆で凹凸まで作り、竹のように見せたり、

金属のように見せたりしているそう…。

短い時間でしたが、変わり塗りの詳しい説明までしてくれて、

「あー、本当に、作るのが楽しいんだろな…」と想いが伝わってきました。

柴田是真好きとしては、漆のいろいろな可能性を見たいですね

今後も、どんな形でもいいので、是非、制作を続けて欲しいです…。

先日の金沢美術芸術大卒展の感想でも書いたのですが、

何かにこだわっているのが垣間見えると、”ぐっ”と来ますねー

勿論、どの方も、こだわりがあるのでしょうけど、

それが、迫ってくるものに、ゆこもりはつい、反応してしまいます。

だから、そういうのが苦手、とか、

あまり、グイグイ表に出したくないという作風の方のものは、

短い時間では、見過ごしてしまうかも…。

まあ、そこが、受け手の訓練・経験・勘…になるのでしょう。

ちょうど、小泉誠さんが選んだゲスト賞の作品は、

私は、見過ごしてしまいがちなものでした。

こういうところに、見る側にも、個性が出るのでしょうね(笑)

私は聞いていなかったのですが、

きっと、私が面白い!と思った作品は、

小泉さんは、しょっぱい講評をしたのではないかと思いました(爆)

なので、作家さんも、見る側も、勿論買う側も、

自分に正直に、自分の感性をひたすら信じるしかないですよねっ!

と、軽く言い訳をして、と

他には、

③デザイン工芸コース 畦地拓海 「降り積もり、在る」

アルミ粉などを使った、表面の質感が絶妙♪

(あれ?これは、小泉さんのゲスト賞取ってた!?)

④デザイン工芸コース 川村芙美香 「香りのするジュエリー」

指輪に、香りのする部位を組み込む、というもの。

女性らしい、面白い作品♪実際に、着けてみたいです。

⑤デザイン工芸コース 國元麻里奈 「乾漆螺鈿花化粧箱」

表金具のデザインが良かった♪あれは、実際、ちゃんと開け閉めできるのかな…。

3/24まで。

会期中の土、日には、ゲスト審査員の講演会などもあるそうです。

GEIBUN4 HP

http://geibunlastworks.web.fc2.com/

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130220 比叡山(滋賀県大津市坂本本町)

今回は、いい道でした~

 

5

さてさて、

またまたまたまた、仏閣参拝の報告です

お好きな方は、引き続きお付き合いくださいませ♪

今回の比叡山もやっぱり詳しい説明は要りませんよねー。

空海・最澄・道元って(笑)、すごいな…今回

まあ、霊験あらたか、確かに効果がー♪

ありがたや、ありがたや…。

今回は、比叡山ドライブウエイを使ったので、ラクでしたー。

雪はほとんどなく、途中のトイレの水道は凍っていましたが(苦笑)

1

道自体は、快適でした~♪

お金は、かかりましたが…。

ちなみに、こちらのホームページで印刷していくと、

3/31までなら、すっごい割引になりますよー!!

比叡山ドライブウエイ HP

http://www.hieizan-way.com/coupon.html

(でも、いつも思うけど、何で、プリントアウトしていくと割引にするんだろう…。

HPを見てくれてありがとうってこと??)

比叡山は、大きく3つのエリアに分けられます。

いろんなところで、紹介していますが、

個人的には今回、東塔エリア2時間、西塔エリア10分!

横川エリア2時間弱といったところでした。

西塔エリアは、冬でなければ、居士林という坐禅が出来るところがあるので、

もっと、時間を取った方がよいと思いますが、冬はお休みなんですよね…。

まずは、東塔エリア。

入ってすぐ、国寶殿があり、素晴らしい仏像のオンパレードです♪

名前を忘れたのですが、一番奥にあった、千手観音さまが素敵だったなー♪

続いて、大講堂。雪の白に映える朱の建物は、目立ちましたね。

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で、根本中堂

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残念ながら、中の撮影はNGなので、外から…。

四方に回廊があって、中庭を囲むようになっています。

とても荘厳な雰囲気でした…。

そして、大黒堂は、日本の大黒天信仰の発祥の地だそう。

尼さんから、ご朱印を頂戴しました~。

そして、西塔エリアへ。

車だから、すぐです♪

どうも、ゆこもりは、釈迦堂(転法輪堂)を見忘れ…、

常行堂、法華堂(にない堂)だけ見て来たようです…。

だから、10分で済んだのかー。

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この時初めて、カメラでパノラマ風に撮影できることが分かり!!

撮ってみました~~

3枚くらい繋げないと、全景が撮れないんですよー。

雰囲気は、分かってもらえますかねー?

で、横川エリアへ移動。

ここも、見どころ満載♪

まず、建物がすごい迫力の横川中堂。

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そうそう、その途中には、

弁天様と龍神様を祀る、雰囲気のあるお社がありましたよー。

龍神様は、ゆこもりと所縁が深いので、ご挨拶してきました

で、ここで、終わりかと思いきや、この奥に、あるんですよー。

元三大師(がんざんだいし)堂がっ!

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皆さん、元三大師ご存知ですか?

慈恵大師(良源さん)というと、聞いたことあるかも。

なんでも、おみくじ発祥の地だそうで、

角大師(つのだいし)という、魔除けの護符もこちらが元だそう。

関西では有名なんですかね?いかにも、魔除けにいい感じ

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そしてさらに、この奥に、道元禅師の得度の地があるんですねー。

いやー、次の日から、永平寺で参禅研修だったので、

まるで、示し合わせたかのようっ!

まったくの偶然だったので、軽く武者震い

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結構な下りの階段、しかも積雪…。

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長靴で大正解

しっかり、明日からお邪魔することをご報告して、

ご縁に感謝してきました

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うちは、臨済宗なので、栄西禅師 関連のものもあるはずなんですが、

今回は、見当たらなかった…。

これにて、今回の旅行日記は、終わりです。

いろいろあって、こういう旅になりましたが、

とにもかくにも、平安無事を祈るばかりです…

比叡山 HP

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130218-19 高野山(和歌山県伊都郡高野町)

行きも帰りも大変でした…

 

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さてさて、

またまたまた、仏閣参拝の報告です

お好きな方は、引き続きお付き合いくださいませ♪

今回の高野山は、まあ詳しい説明は要りませんよねー。

最近、何だかアンテナに引っかかるものですから、

一度行ってみようと重い腰を上げた訳です(笑)

まあ、熊野古道などが世界遺産になりましたから、

いろいろ取り上げられているんでしょうねー。

車で行ったんですが、皆さん!すっごい大変ですっ!!

まず、国道371号線はやめた方が身のためです(苦笑)

途中、すれ違うのが大変な道路に、枝や落石がゴロゴロ

そんな道を小一時間、走ることに…。

ゆこもりも、結構いろんな所へ行っているつもりですが、

あれがメイン道路とは、さすが密教の場所だけあります。

帰りは、R371に懲りて、R480にしたのですが、

今度は、道は良かったものの、

前の日までの積雪で、つっるつる

なのに、地元民は、容赦なく飛ばしてくるので、

泣きながら、下りてきました

まあ、そんな中、昼過ぎにどうにか到着♪

結構な雪が降る中、平日ということもあり、人はまばら…。

せっかくなので、お昼に”はちよう”で、精進料理を頂いて、さあ出発!

(安い(といっても1500円!の)ものを選んだからでしょうが、

やっぱりこういうものはお寺で頂いた方がいいですね…)

高野山は、結構見るところが多いので、どうしようか…と思いながら、

まずはやっぱり、金剛峰寺へ行きましたー。

金剛峰寺は、元々、明治までは青巖時と呼ばれ、秀吉が亡母のために建立したそうです。

さすが、真言宗総本山だけあって、狩野探幽・元信などの襖絵やら、

石庭としては、国内最大の蟠龍庭(ばんりゅうてい)やら、

書院上段の間の壁が総金箔押しだったり、欄間の透かし彫りだったり…。

ここで、一時間ほどの滞在でした。

そして、霊宝館へ。

霊宝館は、1921年に建てられ、国内現存としては、最古の木造博物館建築だそうです。

本館なんか、すごい凝った作りで、柱もわざわざ漆喰で、円柱にしてあるとか。

国宝、重文だらけで、おなか一杯になったんですけど(苦笑)、

正智院 不動明王坐像(平安時代)などは、お不動さまらしく、すごい形相で、

カッ!!と目を見開き、迫力がすごかった…。

それと、弘法大師さまということもあって、書に関する展示もあり、

虞世南(558~638)という、唐時代の書家の字が、

とても丹精で綺麗なものでした。

最近まで、展覧会をしていた王羲之の書を継承した人らしいです。

ここで、一時間半ほどの滞在。

そして、日も暮れかけた中、奥の院へ。

当たり前ですけど、お墓だらけ(爆)

しかも、織田信長だの、武田信玄といった武将から、

なんちゃら組合といったものや、勿論、個人の~家の墓まで。

うす暗がりの中、どうにか、奥の院の一番奥の弘法大師さま御廟へ。

既に、ご朱印は終わっていたので、明日にして、まずはお参り。

帰りは、さすがに怖くなって、先を急いだら、見事に迷い、全然違う場所に

暗くなってから行くのは、オススメしません…。

で、今晩お世話になる宿坊 光明院さんへ。

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小奇麗なシンプルなお部屋に、朝食がついて6000円でした。

お風呂も結構大きな浴室で、ゆったり♪

写経が出来るということで、夜、一時間余りかけてしました

朝一6:30~7:00には、朝の勤行。

他の宿泊者とともに、参加しました。

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外の廊下から中にかけて、奉納された灯籠が沢山でキレイ…。

朝食は、うれしい精進料理♪

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贅沢に、一人一部屋、別室で頂きました♪

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しっかり全部、本当においしく頂いて…、

時間があったので、10cmほど積もった雪をかき分け、歩いてすぐ近くの刈萱堂とお稲荷様へ。

朝から、結構積もっていたので、皆さん、雪かきに奔走されていました。

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そうそう、いろんなところに、切り絵の紙が貼られてました。

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ここら辺の伝統みたいです。

で、9時過ぎから、昨日のリベンジで再度、奥の院へ!

雪がしんしんと降り積もる中、昨日の写経を持って御廟まで行くと…

なんと、写経がないっ!!

来る途中、ポケットから落ちたようです…。

せっかく奉納しようと思ったので、諦めきれず、今来た道を探すことに!!

雪も降り、除雪もしていたので、ダメかも…と諦めていたら、

信長公のお墓近くに、ちょこんと落ちてました~~~奇跡っ!

結局、15分くらいの道のりを、計三往復することになったのですが、

これも何かの思し召しなのでしょうねえ…。

おかげで、しっかりご祈願も出来、

ご朱印ももらえて、帰り際、お茶を頂けるところがありました。

すごいおおきな釜に炭で、沸かしていましたよー。

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結局、11時過ぎまで滞在して、

根本大塔と金堂へ。

根本大塔は、堂本印象の十六大菩薩と八祖大師の大きな絵が素晴らしかった…。

金堂は、木村武山の壁画が、本当に素晴らしかった…。

木村武山は以前、一度だけ、何かの展覧会で見たとき、圧倒されたことを思い出しました…。

そういえば、母も木村武山のこと、すごいと言ってたな…。

いずれも、美術館とかでなく、この場所だからこそのものでしたね…。

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こちらは、六角経蔵です。

こちらで、一時間ほどの滞在。

雪の中の”紅白”が綺麗でした。

二年後の平成二七年には、高野山開創1200年ということで、

イメージキャラクターのこうやくんがいたるところで、お出迎えしてくれましたよー(笑)

しっかり、おみやげとして、購入しました

雪でいろいろ大変でしたけど、雪景色が絶景でした

高野山 HP

http://www.koyasan.or.jp/

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130218 大神(おおみわ)神社(奈良県桜井市)

通りかかるという偶然に、唖然…。

 

2

さてさて、

またまた、神社参拝の報告です

お好きな方は、お付き合いください♪

ゆこもり、実は結構、神社・仏閣は好きで、

庭を拝見したり、美術品を拝見したりしているのです

今回の大神神社は、「おおみわじんじゃ」と読みます。

行く前々の週かな?、BSジャパンの番組で、

Grace of Japanという堤真一がナレーションしている番組で、

ちょうど、大神神社をやっていたんです。

毎週見ているわけではないんですが、その時は偶然…。

三輪山を御神体にしていて、往復2時間かけて登るなんてすごいな~、

なんてまったり見ながら、思っていたんですね。

そして後日、作家さんに会う用事に合わせて、

高野山(これも後日書きますねー)にも是非行こう!と思い、旅行へ出発♪

すると…、途中に、大神神社の看板があるじゃああ~りませんかっ!

通り道にあるなんて…と、びっくりして、急遽立ち寄らせてもらうことに。

下調べも何もせずに行ったものだから、

入口にある大神教という違う神社に行ってしまったりしましたが、

どうにか大神神社へ。

ちなみに、大神教内のムスビ鳥居が珍しいものでした。

1

で、大神神社は、入る時から、身震いする荘厳さ…。

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大神神社は、

三輪山に大物主大神(おおものぬしのおおかみ:大国主神=大黒様ですね)

お祀りする神社で、本殿 は設けず拝殿の奥にある三ツ鳥居を通し、

三輪山を拝するという、我が国最古の神社だそう。

4

拝殿です。拝殿でも、とても立派でした♪

行った日は、あいにくの雨模様だったのですが、

熱心な方々が、ある人は裸足になって、登っていました!

奥社には、狭井神社(さいじんじゃ)という大物主大神の荒魂(あらみたま)を祀る

社があり、病気平癒の霊験あらたかということで、ご神水を頂いてきました。

ここにある入口から、皆さん、登って行きました。

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登るのには、神聖なところですので、飲食禁止、撮影禁止など、

いろいろな決まりごとがあり、一通り説明を受けて、

名前などを書いてからでないと登れません。

途中のくすり道という参道には、名立たる製薬企業奉納の灯籠が立っていて、

すごさを実感しました。

先を急ぐ旅だったので、残念ながら、三輪山に上がることは出来なかったのですが、

それでも、いろいろなところを廻ったら、ゆうに一時間はかかりました。

また、じっくり来たいところでした~

大神神社 HP

http://www.oomiwa.or.jp/index.html

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130224 中村記念美術館&金沢美術工芸大学卒展&金沢21C美術館

いつも、いいものを展示するんですよっ!

 

130224_nakamura

さてさて、

既に、2010年2011年と紹介している中村記念美術館

今回も、金沢へ立ち寄ったついでにと行ったら

やっぱり、いいものが展示されてました~

金沢の実業家 中村栄俊が昭和20年代に集めた400点の茶道具の中から、

重要文化財三点を含む、60点が展示されています。

特に気になったのは、

①長次郎作 赤楽茶碗 銘手枕

いやー、カセてる!超マット(笑)レンガの質感!思った以上に小ぶりでキュート

②古伊賀耳付花生 銘桃山(16~17C)

中央に、荒々しいくぼみがあり、とても豪快!

この作為が、いやらしくないのが素晴らしい♪

③砧青磁平水指 銘青海波(南宋~元、金沢指定文化財)

キレイな色と形♪

④萩茶碗 銘昔話(19C)

割高台が荒々しく、かなりヒビが入っている。

今の茶碗に比べて、そんなに大きくないのに、本当に、存在感がある…。

⑤青井戸茶碗 銘雲井(李朝、重要美術品)

井戸茶碗らしい、カイラギ、竹の節形高台、目跡があって、どこか品がある。

⑥堅手茶碗 銘寒紅梅(李朝)

他にも、仁清やら木米やら遠州やら利休など、ほんと隠れた名所ですよっ♪

館蔵 茶道具美術名品展 ~3/31(日)まで開催中

中村記念美術館 HP

http://www.kanazawa-museum.jp/nakamura/

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130221-24 永平寺 参禅研修 3泊4日

とても新鮮でした…。

 

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当ブログでは、

美術のことを中心に、書いているのですが、

ちょっと、珍しいところを巡りましたので、

備忘録も兼ねて、書いちゃおうと思います

ちょっと、いつもと毛色が違いますが、

興味のある方はお付き合い頂けたら嬉しいです。

(ちなみに、ゆこもりは、宗教的にはごく普通の無宗教に近い仏教徒です)

ということで…

さてさて、今回は、福井県にある永平寺で、三泊四日の座禅三昧をしてきました!

テレビなどで見たことがある方も多いかと思いますが、

私の永平寺のイメージは、雪の中で、入門する僧侶が、

「たのもー」みたいなことを言っている感じ(笑)

実際、あれは、最初の難関みたいで、

足袋にわらじなので、雨や雪だと濡れて大変なのに、

何時間も待たされたり、問答したりするそうです。

ゆこもりは、十数年前に一度行って、

昨年、違う用事との合わせ技で久しぶりに行って以来でした。

昼の一時までに、現地集合ということで、

比叡山のふもとより、下道で四時間ほどかけて、ギリギリに到着ー。

途中、冬季通行止め&降雪で、思ったより時間がかかってしまった…。

皆さんも、気を付けてくださいねー。

やっぱり、ひたすら8号線を行けばよかったのですが、

365号線なんていう山道を選んだら、これがすごい道で、

365号が冬季通行止めで、8号線に戻る途中なんと、トンネルが一方通行!!

信号待ちをするのですが、この待ち時間が長い長い!

R365r8

で、どうにか、12時過ぎに永平寺着。

駐車場は、お寺の目の前にあるのですが、500円/日だったかな?

4日だと2000円!そこで、下のお土産屋さんと交渉して、

おみやげを購入する代わりに、ただで、とめさせてもらえることに~。

田中屋さん、ありがとうございました♪

12時40分頃に行くと、皆さん既に受付を済ましていて、

ゆこもりは、ブービー賞。

早い人は、12時くらいに来ていたそう。

そのあとは、吉祥閣という参禅研修棟の4Fへ。

しっかり、暖房もきいていて、快適♪

(でも、この後書きますが、防寒具は持って行った方がよいです)

書類に必要事項を書き、貴重品を一式預けます。

ここで、カメラ、携帯電話などを預けるので、外部とは遮断されます。

(なので、緊急連絡先として、永平寺を家族に伝えておきました)

まあ、ゆこもりの携帯は、既に圏外でしたので、

いずれにしても関係ありませんでしたが(苦笑)

で、貸してくれる和服・袴に着替えて、基本裸足です。

ここから、怒涛の作法の説明の嵐~(笑)を18時過ぎまで!

まずは、坐禅について。

1)僧堂に入る時は、必ず左足から(出る場合は右足から)。

2)聖僧(しょうそう:僧堂の本尊。中央に安置してある仏像の僧形文殊菩薩)さまの前で、

一礼(叉手)。さらに、全体の単に入る前で一礼。

3)自分の「単」の前で、合掌一礼。この時、隣の人が合掌一礼したら

同時に合掌一礼(隣位問訊:りんいもんじん)。

4)さらに、180度向きを時計回りに変え、対面の人と合掌一礼(対座門訊)。

5)坐蒲の向きを180度変えて、スリッパを脱ぎ、

牀縁(じょうえん:幅30センチほどの木のふち)を踏まないように、単に飛び上がるようにして座る。

6)スリッパを揃えて、手前にしまう。(これ、結構忘れます!)

7)結跏趺坐または、半跏趺坐で坐禅を組む。

8)左手で坐蒲を支え、右手で、時計周りに反対側を向き、壁と対面する(面壁)。

9)坐る位置は、牀縁から指4本分ほど内側で、坐蒲は、白いタグが見えるように。

10)膝の上に手のひらを上にして置き、体を初め大きく、徐々に小さくゆすり、坐禅しやすい位置を定める。

11)法界定印(ほっかいじょういん:右手を下、左手を上にし、左右親指の先を合わせ、卵の形を作る)に
手を組む。

12)鐘の合図で、坐禅始まり。

そして、坐禅といえば、警策(きょうさく)で打たれるイメージがありますが、

あれは、余程でないと、打たれません。

中には、自分から打たれに行った人もいました(笑)

合掌して待っていると、打ってくれます。

ただ、警策も、結構な音がして、皆に迷惑がかかるということから、

あまり、打たれるのはいいことではないようです。

ゆこもりは結局、打たれずに終わりました。

後で聞いたら、居眠りして、打たれた人もいたようですよ(爆)

そして、永平寺は、坐禅は勿論ですが、

食事の作法がきっちり決まっていて、厳しいんです。

これは、開祖 道元禅師さまが、

典座教訓(てんぞきょうくん)という教えを既に説いていたので、

1244年の開山以来、750年に渡って受け継がれているもの。

まず、一人一人に「応量器(おうりょうき)」という、食事用の器を貸与されます。

研修終了間際、写真を撮影できましたので、特別に載せますと…

まずは、しまってある状態。

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応量器(の一番大きなもの)は、お釈迦様の頭骨に見立てるほどのものなので、

持ち歩くときも、目線より上にかざすほど、大事に扱います。

2

3

まず、青い布が”袱紗(ふくさ)”包む布ですね。

で、左奥の灰色の布が、”膝掛”膝に掛けるナプキンですね。

で、白いふきんが”浄巾(じょうきん)”器を拭くものですね。

で、手前から、箸・匙・刷(せつ)で、刷は、へらにガーゼがついているもので、

食後にこれで器をぬぐって、綺麗にするものです。

ちなみに、その時に、刷を舐めます。

それだけ、食べ物を大事にするということですねー。

ちなみに、刷の字は、”ぬぐうとか、きれいにする”という意味があるんですね。

で、器自体は、黒漆塗り。軽かったから、プラスティック製かな?

研修中は、大きいもの三つに食材を盛り、

一番小さなものは、次に大きいものを置く、台のように使いました。

一番大きなものに、粥(小食:朝)か、ご飯(中食:昼、薬石:夕)を

次に大きなものに、梅干し・たくあん(小食:朝)か、味噌汁(中食:昼、薬石:夕)、

次に大きなものに、ごましお(小食:朝)か、梅干し・たくあん(中食:昼、薬石:夕)が入ります。

これに、中食はプラス一品、薬石はプラス二品付きます。

皆と同じくらいに食事を済ませないといけないので、

ご飯など、それぞれの量は、各自で調節しないといけません。

(給仕のお坊さんに、合図で調節します)

とにかく、食事中も坐禅の時間と考えるので、結跏趺坐もしくは半跏趺坐で、

他の人の迷惑にならないよう、音をたてないようにすること。

これが難しい!!!

皆さんは、たくわんを音を立てずに食べたことがありますか(笑)

薄くは切ってあるものの、されどそれはたくあん!

違うものと一緒に食べてみたり、口の中で、ふやかしてみたり…。

私の隣りが、ちょうど参禅係のお坊さんだったんですけど、

音がしないように、うまく食べられるんですわwww。

足は痺れるし、もう大変…。

慣れないから、食事の時間よりも、応量器の出し入れの時間の方がかかるんです!

合間のいろんな所作にそれぞれ”偈(お経)”があって、唱えます。

で、一番大変だったのは、やはり応量器の出し入れでした。

これは、お坊さんでも、なかなか身につかないとのことで、

勿論、手取り足取り、教えてくださるのですが、難しい…。

ちょっとでも、気を抜くと、次からの所作に影響し、うまくいかなくなります。

それだけ、システマティックなんです!

だから、うまくいったときは、流れるような動きがきれいで、気持ちいいですよー。

私なんか、最後の小食で、途中までうまくいって、ちょっと油断して、

箸を所定の位置に置き忘れたとたん、パニック(苦笑)

お坊さんに、しっかり指導されて、それまでの得意げな気持ちは胡散霧消でした(爆)

覚えている限り、手順を以下に書いてみますと…

1)「単」(坐禅をする半畳の空間)の畳の左端に置いた応量器を左手に持ち、両手の頭の前で一礼。

2)「単」の登り口にある牀縁の上に応量器を置く。

3)左手の人差し指中指親指で包みを押さえ、右手で袱紗を開け、しわをとるように伸ばす。

4)同様に右手で応量器を押さえ、左側の袱紗をしわをとるように伸ばす。

5)手前側の袱紗を広げ、向こう側の袱紗を牀縁の外に少し垂れるように出す。

6)手前側の袱紗を折り返す。

7)左側から、左右それぞれの袱紗を折り返す。

8)浄巾を左右の真ん中で持ちあげ、三つ折りにして、手前の折り返したところに置く。

9)箸袋を浄巾の下に、口を付ける方を右にして置く。

10)応量器の上に乗っている膝掛を右手で左上の端、左手でその下の端を持ち拡げ、膝に掛ける。

11)応量器を両手で袱紗の左端に移動する。

12)4つある応量器のうち一番小さい器を右端の袱紗の上に両手の親指だけを使って置く。

13)次に、小さい器を同様な方法でさっき置いた器の上に重ねておく。

14)最後に、2番目に大きな器を両親指で持ち、真ん中に反時計回りに90度回転させて置く。

15)箸袋を左手で、左胸に持ちあげ、まず箸から親指を上にして抜き取り、

そのまま手首を返して、手前に口を付ける方を右側にして置く。

16)匙を使う場合(小食)は同様に、さらに手前に置く。

17)刷を親指を下にして抜き取り、上端に人差し指をかけて、右端と真ん中の応量器の間に縦にして入れ、

少し端を牀縁より出して横にして置く。

18)箸袋は、口が右を向くようにして、手前の袱紗の折り返したところに置く。

器は一直線になるように並べること。

所作の合間は、座禅中なので、必ず法界定印(という手の形)にする。

… …

くわー!一週間経って、思い出しながら書いているので、かなり曖昧です…。

そもそも、やっているときでさえ、間違っていたんだし(苦笑)

それにしても、改めて言葉や文字にするって、難しいですねー。

お坊さんは、これをつらつらと説明してくれたんだからすごいなー。

で、ですよ。ここまでが、器を並べる所作で、

その前にも、お経を唱えたり、牀縁を拭いてもらうなど、いろいろあるんですー。

そうしてやっと、ご飯(おかゆ)から、よそってもらうわけですが、

勿論、そこにも所作があるわけで…。

基本、二人一組で、給仕してもらいます。

右から、(この”右”は、私の座った位置での話しで、

多分、聖僧さまがいらっしゃる側が上座で、そちら側が先になるんだと思います)

給仕のお坊さんがやってくると、二人で合掌一礼。

右の人から、給仕を受け、もう一人はその間、合掌で待ちます。

で、もう一人が給仕を受けたら、二人で一礼。

これも、ごましおを給仕される時は、器をつけるようにして、腕を伸ばしてもらうとか、

それぞれに、細かい所作があるわけです。

きっと、こぼさないようにする、つまり、食材を粗末にしないためのものなんですよねー。

まあ、腕を伸ばすところなどは、カタチ的な感じもしますが。

で、一通り、よそってもらうと、

ご飯(お粥)をまず、三口だけ食べてから、あとは、好きなように食べてよいとなります。

ただ、このときも、箸・匙は右手で持って、器は両手で持ち上げるとか、

箸を使わないときは、真ん中の器に、先を自分の方に向けて、10:20に向けて置く…

など、いろいろあります。

そうそう、一番納得したのは、器を口の近くまで持って行って、食べ物を下に見ないようにするという事。

これは、こぼさないこととともに、食物との間に”上下関係”が出来ないようにするというもの。

確かに、上に持ってくると、「頂いている」感が増す気がします。

いろいろ細かいのですが、よくよく考えると、理にかなっていて、食材をとても大切にしているんです。

こぼしたのを教えてくれる係まで、見廻りに来るんですよ!!

今回は、誰もこぼさなかったので、見つかったらどうなるか、分からずじまいでしたが(笑)

皆と歩調を合わせ、食べ終わる時間も揃えるようにします。

食べ終わったら、皆で合掌一礼し、

お茶、水の順で、刷を使って、応量器や箸、匙を洗い、

お水だけは、一口飲む分を残して、お坊さんが持って来てくれる桶に捨てます。

その時も、まず”偈”を唱えます。お水にも感謝ということですね。

本当に、今で言うエコでした。

私も最近は、お水も無駄使いしないよう、気を付けて使ってはいたのですが、

永平寺の徹底ぶりは、目からうろこでした。

調理をしている時の大庫裡を一度見てみたいと思いました。

きっと、食材の使い方も、徹底しているんでしょうねー。

で、浄巾で拭きながら、器をきれいにして、先程と逆の順番で、

応量器を片付けていきます。

そうそう、最後の袱紗の片結びに皆、苦労していました。

よくよく考えれば、分かるのですが、

1)伸ばし拡げた浄巾の上に、左手を手のひらを上にしておく。

2)袱紗の左端を左手の薬指と小指の間に通す。

3)袱紗の右端を左手の人差し指と中指の間に通す。

4)そのまま、左手を下に抜き、縦に結ぶ。

5)下端を上に持って来て、上端を反時計回りに回し、

6)上端を下端の下に折込んで、片結びの出来上がり~。

(爆)!!

文字にしたら、なおさらわからな~い(大爆)

(これは、研修受けた人にチェックしてもらいたいなー。合っているかどうか、是非、コメントくださ~い♪)

でもまあ、単純に、端を引っ張ったら、すぐほどける様に結ぶということです。

で、初日はこの後、夜坐30分後、経行(きんひん:ゆっくり歩いて、足の痺れを取る坐禅の一種)を5分。

これをもうワンクールやって、普勧坐禅儀を読経し、

21時に開枕(かいちん:就寝)というスケジュールでしたー。

それぞれの時間は、鐘で教えてくれます。

いやー、怒涛でした…。

作法で言えば、手の形が決まっていて、「三進退」といいます。

1)合掌

2)叉手(しゃしゅ):左手を親指を折って握り、右手は指を伸ばして左手を包み込み、胸にあてる。

3)法界定印(ほっかいじょういん):右手を下、左手を上にし、左右親指の先を合わせ、卵の形を作る。

合掌は、いろんな礼の時、叉手は立っている時や歩いている時、法界定印は坐禅の時、組みます。

法界定印は、気を付けていないと、卵の形にならないし、親指も離れるので、

寝ていたり、気が抜けている目印になります。

あとは、「三黙道場」ですねー。

1)東司(とうす):トイレ

2)浴室

3)僧堂:坐禅をするところ

ここでは、しゃべってはいけないんです。

お風呂なんて、ついしゃべってしまいますよね…。

出入りする時も、入口に仏像が祀ってあるので、合掌一礼します。

それでは、実際の二日目スケジュールを以下に書いてみます。

4:10 振鈴 起床の合図 これが鳴ったら、布団をたたみ、洗面を済まします。

4:40 暁天坐禅 時間までに面壁(壁に向かって、坐禅すること)をして待ちます。

    行香後止解 お坊さんが、聖僧さまにお線香をあげて、坐禅始まり。

5:10 大開静 坐禅を止めて座を下ります。

5:25 止解 坐禅始まり。

5:35 放解 坐禅終了。

6:15 法堂(はっとう)へ。白足袋もしくは、白い靴下を履き、和服の下に、防寒着を着込んで行きます。

吉祥閣を出て、法堂へ向かうと、一気に寒さを実感します!

私は、冷え取り健康法をやっていたのもあって、

靴下3枚、ジャージ上下、ハイネックセーターまで着ました(笑)

途中、大庫裡に寄り、擎盤(けいばん:庫院から食事を頂いてくること)で、空の桶を預けます。

6:35 朝課 朝のお勤めですね。100名弱のお坊さんが勢ぞろいで、6つほど読経しました。

眼鏡をかけている人はみんな、黒縁だったのは、決まりなんでしょうかねー。

途中、合掌一礼や礼拝(まず両足をそろえて立ち、合掌一礼し、

次に、まず右膝をつけ左膝を地につけ、次に右手、左手、そして額を畳につけます。

更に額を地につけた時に両手の掌を耳の横で上に向け、こころもち(5センチ位)もち上げます。)

を行います。私たちの時は、檀家さんとともに、道元禅師へのお焼香もありました。

これが、7:10までありました。

大庫裡で、料理の入った桶を受け取り、戻ります。吉祥閣の暖かさが嬉しかったー♪

7:40 小食 朝はお粥です。今回は、時季的に涅槃だんごが入っていて、

これがおいしかった~

8:40~9:10 作務(そうじ) 僧堂、東司、控室を分担して、掃除します。

9:50~11:00 食作法講和 by 渡邊布教部長

渡邊部長さんは、とても柔和な語り口の方で、最近、参禅研修の担当になったとのこと。

食事のことをいろいろお話しくださったのですが、

永平寺は今回、11/27に一万本の大根を一年分、一気に香菜(きょうさい)蔵で漬けたそう!

他に、道元禅師のこと、五観の偈のことなど、お話いただきました。

11:20 日中諷経(ふぎん)

~12:40 中食 お昼だけ、出生(すいさん)の偈をしました。

刷にご飯粒を7粒ほどのせて、羅刹・鬼子母神などに食事を施与するんだそうです。

実際に集めたものは、小鳥とかにあげるのかな…。

13:30 坐禅講和 by 渡邊布教部長

~15:00 結跏趺坐の組み方や、体のほぐし方を、動きやすい恰好で教えてもらいました。

初めて、結跏趺坐が出来た!!でも、今回の坐禅中は、チャレンジできなかった…。

永平寺は今、79代目の禅師だそうです。

15:20 坐禅指導

      止解

16:00 放禅 坐禅の終わり。

16:10 晩課諷経

      薬石

17:10 入浴

18:40 夜坐

      行香後止解

19:10 放禅

19:20 法話 by 渡邊布教部長 他の檀家の方々と一緒に。

20:00 ビデオ(永平寺の一年。30分)

21:00 開枕

見てお分かりの通り、まさに、坐禅三昧です。

これでも、講和などが入っていて、容赦してくれています(苦笑)

詳細は、ネタバレしないように、言いませんが、

いろいろ楽しませてくれるイベントもあって、本当に至れり尽くせりでした。

参禅係(さんぜんけい)のお坊さんは、渡邊布教部長以下七名の方々が、

皆さんお若いのに、丁寧に、親切に対応してくださいました。

改めて、お礼を述べたいと思います。

ありがとうございました!!!

少しでも、日常に活かせるよう、気を付けたいと思います。

永平寺関連のHP

http://www.mitene.or.jp/~katumin/

~ご注意を~

今回の情報は、あくまで、その時点でのものですので、ご理解ください。

(細かい所作は、結構変わるみたいです)

備忘録の要素が強いですので、諸々の感想などは、あくまで個人的なものです。

細かいことは、思い出しながら書いたので、うろ覚えのところがかなりあります。

行く前のちょっとした安心に繋がれば幸いです♪

こちらのブログも参考になりました~♪ありがとうございました!

http://ronrytrip.blog.so-net.ne.jp/2008-12-02

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2013年4月 ゆこもり、再始動します…

大変お待たせ致しました…。

 

ゆこもりは、先祖代々の土地と建物にて、

2004年4月、企画展を開催するギャラリーとして、始まりました。

つまり、今年で10周年

昨年はちょっと、お休みを頂きましたが、

今年から、徐々に、ゆっくりとですが、新たな歩みを始めようと思います。

その第一弾として、

今まで、2008年2010年と企画展をして頂いた

ウエダキヨアキさんに、三回目の個展をやって頂きます

ウエダキヨアキさんは、元々画家さんで、絵などの平面は勿論、

立体のインスタレーションなども手掛けるマルチクリエイター

もちろん、今までの個展で出品して頂いている

陶器のうつわ(マグカップ、ふたもの、カップ、皿…)は、

いつも大変な人気で、ゆこもりの人気作家のおひとりです

ちょうど、3/9まで、兵庫県西脇市にある、岡之山美術館にて、

インスタレーションの展覧会中です♪

ちょっとだけ、お見せしますと…

130219ueda1

すごいでしょー

そういったわけで、ウエダキヨアキさんならではの個展を!!とお願いし、

4月20日~5月26日にかけて、なんとっ!前後半に分けて、開催する予定ですっっ!!!

詳細は、順次、当ブログにて、アップしていきますので、暫くお待ちくださいねー

それでは、引き続き、どうぞよろしくお願いしますm(_ _)m

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