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MINO CERAMICS NOW 2012@岐阜県現代陶芸美術館(岐阜・多治見)

”今”の陶芸とは…

 

Mino20121

Mino20122_2

さてさて、

岐阜県現代陶芸美術館(以下セラパ)での展覧会です

MINO CERAMICS NOW 2012は、

前回2004以来、8年ぶりに、地元岐阜の作家を取り上げるもの。

前回は物故作家で、今回は、50歳以下の作家ということで、

かなり内容も違うものと言っていいのではないでしょうか。

93名の作家と、ギャラリートークも拝聴したので、

2時間半じっくり見ました~。

うちでお世話になっている三尾忍さん、服部竜也さんの新作も♪

心に残ったものは…

1)伊藤秀人”錬彩大鉢”

秀人さんのまあ大きい60cmはあるか?という意欲作♪

”揺らぎ”と練り込み具合がキレイでした…。

2)コウノサトシ”色振出”

25個の振出の”黒とカラフル彩色との対比”パターンのいろいろ♪

初めて拝見した作家さん。丁寧な仕事でした。

3)桑田卓郎”彩色碗 彩色蓋物”

飛ぶ鳥を落とす勢いの桑田さん。

今回は、カイラギのシリーズではなく、

白地に赤&黒の”猪熊弦一郎チックな”デザインのもので、

面白かったです♪

以下、気になった作品を羅列していきますねー(年齢・五十音順)

・加藤土代久”紅紫釉長皿”は、厚みのすごさ♪

・黒石久子”ごちそうさまの夜”は、紙のオーナメントのように磁器を扱う仕事。

・水野寿子”北の陶器の町”は、

10棟の白マット家群の中にオレンジ色の灯りがキレイ♪

・佐藤雅之”水の骨”のバリの感じが気になりました。

・林茂樹”00-Ⅶ”は、さらに仕事が精密になっていて、

幼稚園児?がバイクに寝そべり、ニヤッとしているのが(笑)

・中村崇心”6つの黒い匣と種子の行方”は、

黒い匣と中の白い磁器の実?と

さらにその中のガラスの種のコントラストが面白かった。

・大道宏美”雨雲”は、薄い磁器&青い細い線&

メルヘンチックなフォルムが独自の世界観を醸し出していました。

・高津未央”そこに棲息する0906”は、まるで、漆のような仕上げ♪

・大野裕之”燐”の先のフニャフニャのこだわり♪

・山下幾太郎”心箱2012~規則が生む不規則~”は、

さすが工学部卒だけあるラジエターのようなひだひだ♪

・北野勝之”drops-bowl"は、高台部についたゴムのような質感♪

・五味謙二”彩土器”の柔らかなフォルム♪

・中濵有紀”ウサギのオセロ”の駒のウサギ

・天羽羽衣(あも うい)”another world”の鍾乳洞な質感♪

・大久保陽平”SOJIKI”の白磁の掃除機に赤彩色の色味♪

こんなところかな…。

ギャラリートークの内容は、

このあとの”続きを読む…”でじっくりと。

そうそう!同時開催の

”岐阜県ゆかりの人間国宝ー美濃陶芸の系譜ー”も

荒川豊蔵さんの”志野水指”、”黄瀬戸竹花入”、”志野筍絵茶垸 銘隨縁”…など、

とてもよかったですよー!!

岐阜県現代陶芸美術館 HP

http://www.cpm-gifu.jp/museum/02.exhibition/02_1.exhibition.html

ミノ・セラミックス・ナウ2012 ツイッター

https://twitter.com/mino_cera

 

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ギャラリートークについて

 

さてさて、

MINO CERAMICS NOW 2012では、

6名の作家さんによるギャラリートークが行われました。

以下、聞き取れた範囲でご紹介♪

1)加藤委さん(25分) 作品名”サンカクノココロ”

https://twitter.com/mino_cera/status/249367871896051713/photo/1

21歳の時、友人の手伝いで行った、つち屋での磁器土との出会いが絶対的。

ニュージーランドカオリンは、使いづらく、初めは何も出来なかった。

炎はおろそかにできないので、薪窯でしている。

「サンカクノココロ」は連作中。

一点一点のタイトルではなく、生き方・方向性を示している。

三角は、ガチっと固く、三方から攻めも逃げもできる。

2)小塩薫さん(7分) 作品名”銀のリボンの靴と光のBag”

https://twitter.com/mino_cera/status/249370809863393281/photo/1

2010にブーツ、2012にバッグ制作。両方を展示するのは初めて。

磁器は、薄くできるのに強度があり、透光性もある。

フォルムは、ふくらみ、湾曲が面白い。

今回は、リボンなど、身近なものをモチーフに、

使うということより、見て楽しいものを制作した。

3)安藤工(たくみ)さん(13分) 作品名”悠久”(第43回日展特選)

伝統的なものを取り入れている。

刃物(錆びた包丁)で表面を叩いている。

鉄釉、1200度で焼き、金銀赤を上絵付け。

縄文の影響受けている。

力は、内から出てくるもの。

小さい口は、私には必要(器としての意識はない)。

4)加藤智也さん(16分) 作品名”Topological Formation”

https://twitter.com/mino_cera/status/249375748534706176/photo/1

17年前意匠研に入って、右手指怪我→ろくろできず→左手でてびねり

フォルムは窯の(全体・入口の)大きさからこうならざるを得ない。

大きいものを作りたいので、横に寝かせて焼く→つぶれない工夫としてのかたち

下に口が開けてある。

途中の(フォルムとしての)穴は、そこから吊り上げられる感じ→上への意識

今回は、立てて焼こうと思った→釉に光沢(今までは、ザラザラ)

2009にファレンツァ大賞受賞で、一区切りついた。

制作は、形で2か月、乾燥に1か月、焼成に4か月(家業の間に焼くので)

フォルムは、焼くと安定する。

タイトルは、土と自分との関係について。

topological=形態的な, 形態上の, 位相幾何学の

5)川端健太郎さん(21分) 作品名”Batista”

https://twitter.com/mino_cera/status/249380206119374848/photo/1

初めはろくろと辰砂が好きだった。

岐阜に来て、手びねりをやろうと思っていた。

意匠研一年時は、磁器土を触らせてもらえず、2年から磁器土で手びねり。

ガラスは、耐熱のもやった。

今は、ステンドグラスの4mmの板ガラスを砕いて撒く。

ヒモ作りで、切れていって、表情が出た。

Q.辰砂は難しいというけど?→還元で大まかには出る。

Q.委さんの元で参考になったことは?

→素早さ。薪割や草取りにしても、自分とのやり方の違いを感じた。

忙しさの実感、垣間見た。

Q.ガラスについて→発色は試行錯誤。

例)スプライトの瓶は、黒っぽいキレイな色。

Q.ガラス 流れやすいのに流れていないのはなぜ?

→ガラス粒の調整(大きいと切れやすいし、流れやすい)

銅釉を上掛けしている。

6)新里明士さん(13分) 作品名”ラク碗”

https://twitter.com/mino_cera/status/249385392929927168/photo/1

去年夏、アメリカ・ボストンへ。

そこで、窯変を楽しむ、アメリカン楽と出会う。

(窯から引き出し、どかんに詰めた新聞紙の中に入れ、

強制炭化(いぶし)する)

玉づくり→研ぎ出し(削り)で、カタチ見つけていく。

フォルムは、光悦が好き。作為の中の無作為。

美しい器について 技術が向上して、どこか逃げていたところがあった

→怖いけど、チャレンジしていきたい。

 

岐阜県現代陶芸美術館 HP

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