田中一光(たなかかずみつ)陶展3 ~作品の深化~(ツイッター表示変更追記)
どこへ向かうのか、それが問題です
さて、田中さんの展覧会初日のまったりしていた時、
いつも来てくれる常連のお客さんと三人で、
興味深い話になりました。
カップ小のフォルムについてです。
田中さんは、カップ小を
制作するカタチの基本と考えているそうです。
田中さんは、それを大好きな植物に例えて、
”細胞”と言ってました。
つまり、大元、原点ということですね。
今回は、そのカップのカタチが
ちょっとシャープになったんですが、
それは、一年前の作品と比べると、
確かにはっきりと違うものでした。
それぞれの写真の右が一年前のもの。
左が、今回の作品です。
写真だと分かりづらいのですが、
新作の方が、少し口にかけて閉じ気味で、
シャープな感じなのに対し、
昔の方が、開き気味なんです。
でも、比べないと、気付きませんでした。
そこから受ける印象は、
新作の方が、よく言えばスタイリッシュ、
悪く言えば、今までより冷たい感じ、かな。
(勿論、好き嫌いは出ると思いますよー)
違いは、そこに留まらず、
口縁部の絞め方に伴う、微妙な形状の違いや、
高台の釉薬掛けの変更など。
いずれも、
”どうしたいのか”、”どういうフォルムを目指すのか”ということを
デッサンを描くことから意識をして、
田中さんの場合は、さらに断面図も描くそうです。
作家さんは、皆さんそういうことをしているのですか?
確かに、まずイメージがないと、
具現化できるはずはありません。
そこへ向かう真摯な姿勢に、
改めて、目からうろこが落ちました。
あと、イメージをしても、
それに見合う技量がないと、実現しませんよね。
今回のカップも、技術の進化も寄与したようで、
確固たるイメージ⇒そこへ向かうパッション⇒
技術の向上⇒あらたなるカタチの創造
というところでしょうか。
基本のカタチが、あらたなるステージに立ったということで、
勿論、他の作品にも反映していくことでしょう。
そういう目線でも、田中作品に注目してみてくださいねー。
松本経済新聞さんに
取材して頂きました~!
是非、ご覧下さい。
http://matsumoto.keizai.biz/headline/764/
(10/20 追記)
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