内藤礼 展 in 神奈川近代美術館 鎌倉
さて、大人気の内藤礼さんです。
今回も、早々と図録完売でした。
サブタイトルは、
ちょうど水の中に水があるように
存在している」です、、、。
「宗教の理論」という本の一説だそうで、
哲学的な空間でした。
私は、内藤礼さんの展覧会が嫌いです。
見ていて、何というか、イライラするんです。
でも、世間的には人気ですよね~。
だから、見に行くようにしています。
何で嫌いなのか、見定めるために。
今回は、鎌倉近美でやるというので、
絶対見たいと思いました。
以前もお伝えしましたが、
鎌倉近美は、とっても雰囲気のいい
建築物なんです。
立地も、鶴岡八幡宮の隣なんですよっ!
だからか、精妙な空気が流れているんです。
そこに、内藤礼さんです。
宗教的、哲学的な雰囲気な訳です。
でも、軽やかに、きれいで見やすい展示でした。
やっていること自体は、
相変わらず訳がわからず、
何が言いたいのか、さっぱり。
皆さんは、あそこから、何を感じるのでしょう?
一部、展示ブースに入れるのですが、
ず~っと、入っている若い男性がいました。
私なんかは、ものの数分で出てきちゃいました。
そう言えば、若者しかいなかったなぁ~。
今回、ひとつ驚いたのは、
多分、イサム・ノグチの彫刻にインスパイア
されたであろう作品があったのですが、
なんか親父ギャグみたいな、
ある意味ベタな作品があったので、びっくりしました。
こういうことも、やるんだな、と。
ちょっと、距離が縮まった気がしました。
内藤礼がすきな人は、
絶対見逃せない展覧会ですよー。
神奈川県立近代美術館 鎌倉
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/public/HallTop.do?hl=k
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そして、何故イラつくのか?
さて、先程は、内藤礼さんの
展覧会について、書きましたが、
現時点での考察をば。
内藤礼さんファンは、読まないで、ね。
何故、内藤さんが嫌いなのか。
まず、鼻につくのです、
芸術やってます、みたいな感じが。
なんていうのか、、、
例えば、池の際に水をたっぷり張った
ガラスの小瓶がありました。
それだけでも、
さも、色々考えて置きましたよ、
みたいなスタンスを感じてしまうのです。
技術もいらず、簡単に出来ることなのに。
勿論、どの作家さんも、
様々なことを考えて、そういうことを
する訳ですけれども、
内藤さんの場合は、
そこにいちいち意味があるように、
見せている気がする、、、。
私の考えの頂まで、
来て見なさい、みたいな。
そして、そう思えるものですから、
内藤礼ファンにも、
そんなに、いろいろ面白いの?
分かって見ているの?
と思うわけです。
(まあ、単純にきれい!かわいい!でも、
勿論いいんですけど、作家さんは、
そこに、力点を置いているわけではない、と思うので)
なんだか、みんながいいと言うから、
流行にのって、ファッションで見ているんじゃない?
と思ってしまいます。
だからこそ、、、
面白いと思って見ている人は、
すごいな~、と思います。
少なくとも、私が感じていない、
もしくは、考えていない所を感じている訳ですから。
中には、内省的になり、
いろいろ考えさせてくれる、とか
おっしゃる方がいますけど、
それなら、ロスコとかの方が、
いろいろ思いをはせて、
断然、おもしろかったですよ~。
中途半端なんです、入り込むには。
もしくは、展示が、
イサム・ノグチの彫刻をはじめ、
建物など、鎌倉館のキャパに
依存しすぎているんです。
周りに影響されないということでは、
直島の展示の方が、
真っ暗な中から、徐々に見えたり、
入り込めたと思いました。
でも、そのとき以来、
”だから、何?”
”何を言いたいの?”
と思い続けていますけど(苦笑)
鎌倉館には、
もっと相乗効果を出せる作家が、
絶対いるはずです!
つまり、作品がよく見えるのは勿論、
鎌倉館の良さまで引き出す展示の出来る方が。
以前、紹介した、庭園美術館での
舟越桂さんのように。
そういう意味では、
庭園美術館の企画は、
時々すごいのがあります。
鎌倉館だと、
チリーダは良かったですよね~。
http://yukomori.cocolog-nifty.com/yukomori/2006/07/post_88fd.html
ではでは、内藤さんのことをいろいろ言いましたが、
逆説的に、どういう作家さんを面白いと思うのか。
ちょうどいい例を、
同じ神奈川県立近代美術館の
葉山館でやっていたので、
詳細は後日、お伝えしますね。
こちらは、すごいっ!面白い!
と思えました。
多分、まず作家さんの確固とした考えに基づき、
さらに、技術に裏打ちされたものに
惹かれている、気がします。
なので、素材も関係してきます。
軽くて、どこにでもあって、
細工しやすいものは、
つまらないのかも。
最近、結構身近でチープな
素材を使う作家さんがいますが、
わざと、意味合いを薄めるなどの理由で、
使う方もいるようですね。
でも、感動というのは、
自分の出来ないことや、
こんなこともできるのか~、
といったことからも、
生まれる気がするので、
私みたいな考え方の人には、
ハンデです(笑)
それ以上の、理論構築なり、
見せ方なり、工夫をしないと
納得しないですから(爆)
以前、書きましたが、
だからなのからか、
現代美術といわれるものは、
面白いとは思っても、
なかなか”感動”までしませんねぇ~。
でも、好きです。
ちょっと考え方を揺さぶられたり、
見方を変化してもらったりされますから。
そもそも、到達点が違うのかもしれませんが、
いつか、目前で涙するような、
現代アートを見てみたいです。
ルオーやラトゥールや鑑真和上像のように、、、。
(気づくと、上記は、いずれも宗教関係ですね。
うーん、キリスト教とか、嫌いなんですけど、
作家さん自体の真摯な気持ちが、
いい作品を生み出すんでしょうか、、、)
そうそう、で、何でイラつくのか、、でしたね。
それは、多分、疎外感でしょうね。
自分は、何が何だか分からないのに、
一方で、世間的には、結構認知されているという。
~1/22追記しました~
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