絶対行きましょう!
以前、ダニ・カラヴァンの
展覧会について、ご紹介しました。
そのカラヴァンが、日本で実際に手掛けた公園が、
奈良にあります。
その名も”室生山上公園”。
名前の通り、室生村(現宇陀市)の山の上にあります。
近くには、先日ご紹介した、室生寺や龍穴神社があります。
元々は、棚田があったところで、
例に漏れず、耕作放棄地になっていたそうです。
そのままだと、地すべりを起こす、ということで、
初めは、単に公共工事として、
ただ、地すべり対策の人工池と水路を造る目的。
そこに、せっかくなので、モニュメントを作る事になり、
奈良出身の彫刻家 井上武吉さんにお願いしたそうですが、
事半ばにして、他界され、武吉さんと交友のあった、
カラヴァンさんに白羽の矢が。
で、カラヴァンは、もっと広域にしたいということになり、
現在に至るそうです。
素晴らしいのは、作品もさることながら、その紆余曲折です。
ただの、地すべり対策から始まったのに、
そこから、めぐり巡って、世界でも稀有な
ランドスケープデザインが出来たのですから。
こと、今の日本では、全国画一の風景が蔓延しています。
どこかで見たことのある、建築物。
取って付けた様なデザイン。
残念ながら、これだけのことが出来る人は、
イサム・ノグチか、最近では、安田侃さんくらいしか
私には、思いつきません。
こういう方に、全てを託した、室生村の方々はすごいです。
どこか、今年3年ぶりに開催される、越後妻有トリエンナーレと、
同じにおいを感じました。
こういうことは、お願いする方々も、
”思い”がないと駄目なんだと思います。
自分の地域・故郷に対する”思い”が。
中央の官僚には、絶対出来ません。
カラヴァンには、エルサレムの作品など見ても、
その意を汲み取るだけの、経験・思いが十分にあります。
ですから、作品も、昔からそこにある井戸にフォーカスしたものや、
太陽の道(緯度)を取り入れたもの、
昔あった棚田の再現(実際に稲作しているんですよ!)など、
この土地でしか出来ない事をしています。
実際、カラヴァンには、この土地に住む”龍”が見えたそうですよ。
本当に、奇跡の組み合わせだと思いました。
惜しいのは、まだまだ知られていない事。
観光バスで、ドヤドヤ乗りつけるようなところでは、
勿論ありませんが、もう少し、知れ渡れば、と思いました。
また一つ、四季を通じて、訪れたい所が出来ました。
皆さんも、是非、行ってみて下さいね。
http://www.city.uda.nara.jp/sanzyoukouen/index.html
追伸 この施設の担当の方で、Mさんという方がいらっしゃいます。
この方は、この施設の”生き字引”。
是非、色々聞いてみてください。
ここの素晴らしさが、倍増しますよ。
Mさん、いろいろと教えて頂き、ありがとうございました!
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